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老朽化物件の売却にかかわる心の準備
2010年07月28日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田英貴です。
水曜日は「読者の声とお悩み」です。
今週の声は、
「長年賃貸住宅を経営してきました。
しかし、年齢も重なり、そろそろ引退を考えています。
物件もかなり老朽化してきました。
近い将来の売却を考えるにあたって、
何か心構えをしておくべきことなど、ありますか?」
お答えします。
以前、読者の方から相談があり、
それにお応えした実例を紹介しましょう。
その方からのご相談は、
「老朽化したアパートを売却したい」というもの。
4室の物件でしたが、入居者がいらっしゃったのは2室。
ともに、ご高齢の単身者でした。
老朽化している分、
家賃は周辺相場よりも相当安く設定されていました。
ご相談者であるオーナーが、入居者に立ち退きの話を
したところ、答えは「NO」。
理由は、「引っ越し先がない」。
同じ程度の安価な家賃で住めるアパートが、
周辺にはないのです。
仕方なく、オーナーさんは、
入居者さんのいらっしゃるそのままの状態での売却を
考えることにしました。
しかし、オーナーズ・スタイルが提携する複数の不動産会社に
査定を依頼したところ、
売却価格は、
「更地で土地を売るよりもかなり安くなりますよ」
という結果になりました。
いわゆる収益還元法で利回り計算をすれば、
当然そうなるでしょう。
さらに、入居者がいる以上は、「先々の立ち退き料」、
老朽化物件ということで、「のちの解体費用」、
物件を買う方としては、
これらのマイナスを価格に見込まなければなりません。
がっかりされたオーナーさんは、
「しばらく様子をみながら検討する」とのことで、
お話は一旦保留となりました。
どの賃貸住宅も、いつかは必ず老朽化します。
木造の賃貸住宅でも、しっかり手入れをすれば、
40年、50年は持つと言われています。
しかし、老朽化によってメンテナンスのためのコストは
増えていきますし、競争力も低下します。
物件を長く維持し続けることが、
経営上、必ずしも良いとは限らないことも、
頭に入れておくべきでしょう。
老朽化した物件を建て替えるにしても、
売却するにしても、
大抵は、入居者の方には退去をお願いすることになります。
このことも忘れてはいけません。
立ち退き料という、多額の出費が発生する可能性が
あるからです。
金額で揉める場合も、多々あります。
ご存知のとおり、
借地借家法のもとでは、正当事由がないかぎりは、
入居者は退去しなくてよいことになっています。
入居者の住み続ける権利が、法律で厚く保護されています。
正当事由とは、ひとことでいえば、切迫した事情のことです。
しかし、オーナーさんが自らの主観で、「切迫してます」と
訴えても、簡単には通りません。
入居者が長期にわたって家賃を滞納、督促しても支払わず、
オーナーさんが立ち退き・明け渡し訴訟を起こして
それを裁判所が認めた場合、
あるいは建物が老朽化し、倒壊する危険性が高いなど、
よほどの事情でない限り、
正当事由としては認めてもらえないと考えるべきでしょう。
そこで登場するのが、立ち退き料です。
一般的な立ち退き料の相場は、
賃貸住宅の場合、諸事情に応じて、
20~500万円程度になるのだそうです。
(あるいは家賃の10ヶ月分程度までとも聞かれます)
この「諸事情」に、注意が必要と考えてください。
たとえば老朽化している物件の場合は、
家賃が周辺相場より安くなっているのが普通です。
入居者が得ている「周辺より安い」という経済的な「得」を
「出て行ってください」
と言う側が、お金で補てんしてあげなければなりません。
先ほどの事例であれば、
入居者さんが新居へ引っ越しし、その後払う家賃が高くなる分を
オーナーさんがそののちずっと立ち退き料として
補償し続ける、というケースも生じかねないわけです。
これは、オーナーにとって、本当に頭の痛い問題です。
しかし、賃貸経営をする以上、
忘れてはならない、将来への心構えです。
心構えをするだけでなく、
立ち退き料に備えた実際の資金の手当ても、
考えておかなければなりません。
実際、立ち退き交渉の必要が生じた場合、
オーナーが入居者とじっくり交渉する、というのが
一般的のようです。
しかし、時間と労力と根気のいる仕事です。
これが「厳しい・・・!」という場合は、
弁護士さんを立てたり、立ち退き交渉を手伝ってくれる
コンサルタントに相談したりするのもよいでしょう。
費用はかかりますが、
専門家にまかせるというのもひとつの方法です。
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