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かつての震災復興で脚光をあびた「モルタル」の話
2011年06月23日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
木曜日は「雑学いろいろコラム」です。
「モルタル」は、
セメントと砂と水を混ぜて作られます。
昔から私たちの周りにある、ありふれた建材です。
ですが、
ふと見回してみると・・・
ありふれているはずが、
最近はそうでもない様子です。
いま、
新築される多くの住宅の外壁は、
モルタルではありません。
施工期間が長くなりがちで、
ひび割れの発生がつねに心配。
また、扱うには一定の技も必要なため、
職人さんの腕の違いが仕上がりに影響しやすい・・・
などといわれるモルタルは、
いつの間にか、
住宅外壁材の主流としての立場を追われていたようです。
「7割くらいがサイディング(不燃外壁材の板)仕上げでは」
という人もいます。
ですが、
モルタルにもいいところがあります。
そのひとつが、
デザイン性の高さです。
モルタル壁は、
出来上がった「製品」を選んで使うサイディングとは違い、
言ってみれば、
現場で創り上げる「作品」です。
職人さんが腕をふるうことによって、
形状や仕上げなどに
さまざまな工夫を凝らすことが出来ます。
塗装を吟味する、タイルなどの装飾材を組み合わせる、
その際、
目地のかたちを色々と考える、
などといったことで、
安っぽさのない味わい深い質感、
あるいはお洒落な雰囲気を醸し出させることも可能です。
このモルタルですが、
日本の住宅に大きく普及するそのきっかけとなったのが、
関東大震災だといわれています。
燃えにくいモルタルによる外壁は、
住宅火災対策の決め手のひとつとして、
大正9年の市街地建築物法に盛り込まれました。
その3年後、
関東大震災で大きな火災が発生し、
沢山の建物が灰になりました。
その復興の過程で、
タイルや金属板など、他のいわゆる不燃材とともに、
モルタルは注目を集めることになり、
都市の住宅を火災から守る重要なカギとして、
いわば日本の住宅の「顔」のひとつとなったのです。
モルタルが増えたおかげで、
日本の住宅と住宅地は、
火事になっても以前ほど延焼を起こしにくく、
街を焼き尽くすような、「大火」を招きにくいものと
なりました。
ですが、
一方で、こうした住宅の一律な「不燃化」は、
壁にも軒にも木肌の見えない、
「のっぺりとした風情に欠く家々を増やした」
「日本の都市の家並みを味気ないものにしてしまった」
そんな意見も
数多く聞かれるようになっていきました。
しかし、
いかがでしょうか。
その燃えにくさが注目されて世に広まったモルタルですが、
先ほど述べたように、
この建材には、
本来、仕上げの工夫がしやすく、
デザイン性やオリジナリティなどを求めやすいという
側面もあるのです。
防火、耐火のための機能専一なモルタルに
見慣れたあまり、
多くの人が、このことには気付いていないのかもしれません。
最近やや不人気な様子が窺えるモルタルの
名誉回復の機会は、
これから徐々に訪れるものであるのかもしれません。
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