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川柳が描く江戸の長屋の暮らし その1
2011年09月08日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
木曜日は「雑学いろいろコラム」です。
江戸時代、
江戸ではたくさんの人々が、
賃貸住宅である「長屋」に暮らしていました。
当時の庶民の長屋での生活には
古き良き日本人の姿が感じられます。
長屋のなかでも、
もっとも数多かったのが、
「裏長屋」
と、呼ばれる粗末な住宅に住んでいた人々だったと
いわれています。
表通りから直角の角を曲がり、横丁の通りに入る。
間もなく、
また直角に曲がって、木戸をくぐり、
ふたたび路地に入る。
こうしてたどり着くせまい裏通りを挟んで向かい合っていたのが、
庶民の暮らす裏長屋でした。
ちなみにその広さといえば、
俗に言う「九尺二間」。
間口が九尺=2.7メートル
奥行きが二間半=4.5メートル
畳数で7.5畳
程度といった、大変狭いもの。
二階のついた建物もあったのですが、
この狭さでは階段を設けるスペースはなく、
上り下りは、
もっぱら梯子に頼っていたようです。
さらに、
もちろんのこと、お風呂はついていません。
入浴は銭湯で済ませます。
トイレも共同です。
しかも長屋とは別に路地奥などに建っていますので、
一旦部屋を出てから、
用を足さなければなりません。
水道も部屋までひかれているわけではなく、
共同の井戸、
あるいは水道桝(上水道がここに流れ込みます)まで汲みに行きます。
その水を部屋の水がめに貯めておきました。
こんな裏長屋に、
「江戸で手に職をつけ、独り立ちしよう」
などと意気込んで、
故郷の村を出てきた若者などが住み着きます。
しかし、
慣れない仕事、慣れない環境での厳しさ、寂しさにたえかねて、
つい、ひとり、
西日の差し込む部屋の中で膝を抱えるなどしてしまいます。
「屁をひって可笑しくもなし独り者」
そんな心境におちいることも少なくなかったにちがいありません。
すると、
そんなとき、不意に、壁が鳴ります。
ドンドン、と、
叩いているのはお隣さんのようです。
「椀と箸もって来やれと壁をぶち」
晩御飯に誘ってくれているのです。
若者はさっそく、
「はい!」
と、元気に返事をしました。
薄い板壁一枚が部屋と部屋を仕切るだけの裏長屋ですから、
隣人の声など、
普段から筒抜けなのです。
喜び勇んでお隣さんへ向かう若者。
若者には、
小さな裏長屋に片寄せあって暮らす江戸の「家族」が、
次第に、
出来つつあるようです。
「屁をひって可笑しくもなし独り者」
「椀と箸もって来やれと壁をぶち」
江戸の長屋暮らしを描く川柳をふたつ紹介しました。
お話は来週に続きます。
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