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川柳が描く江戸の長屋の暮らし その2
2011年09月15日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
木曜日は「雑学いろいろコラム」です。
今週は先週の続きです。
江戸の長屋の暮らしについてお話ししながら、
それにまつわる川柳を紹介いたします。
こんな川柳があります。
「店中の尻で大家は餅をつき」
店は、「たな」とよみます。
ここではお店(みせ)のことではなく、長屋を指しています。
長屋中の「尻」で、大家さんが餅をついてしまうというのです。
どういうことでしょうか。
この川柳はとても有名なので、
意味をご存知の方も多いと思います。
大家さんが、
長屋の住人のお尻~すなわち彼らがトイレに落とした
「糞尿」をもってお金に換えていることを
「お正月の餅代にしている」
と、からかっているのです。
江戸時代、
大都会である江戸で「大量生産」される人々の糞尿は、
実は大変貴重な、
農村においての肥料=下肥でした。
そのため農家の側では、
これを買うため、
わざわざ江戸を訪れたり、
馬や船を仕立てて、江戸まで往復させたりもしました。
農家が江戸に特定の契約相手を確保し、
お金で買ったり、野菜と交換したりする場合のほか、
下肥の取引を媒介する専門の問屋、
さらには小売業者も存在したようです。
取引価格も、
下肥の「品質」によって違っていたといいます。
なんと、
市場による下肥への選別・評価が成立していたのです。
ただ、どこのどんな下肥が
値段の高い「ブランド品」だったのかなど、
いまとなっては、
研究者にも、詳しいことはよくわからないようです。
話を長屋に戻しましょう。
賃貸住宅であり、集合住宅である長屋の場合、
その共同トイレから収穫(?)される下肥は、
大家さんのものでした。
江戸の長屋の大家さんというのは、
ほとんどの場合、
土地や建物のオーナーさんではなかったとされています。
地主・家主から長屋の管理の委託をうけた、
いわゆる管理人さんでした。
この管理人である大家さんが、
地主・家主から約束された収入源の一部として、
長屋の下肥の販売権があったのです。
ですので、
空室が無く、家族での入居が多いなど、
暮らす人々の数が多い長屋では、
下肥の生産量も豊富。
大家さんはいつもホクホク顔だったことでしょう。
そんな大家さんが、お正月のお餅をついて、
長屋中にそれを気前よくふるまったりなどすると、
口の悪い店子(たなこ・入居者)は、
「こいつはおれたちの尻でついた餅ですね」
そんなことを言って、からかったのにちがいありません。
とはいえ、
大家さんがもらう長屋の管理代金については、
もとから下肥販売権分も含めて計算されていた、
との話もあります。
ホクホク顔・・・どころか、
「下肥が売れるので、なんとか毎年、年を越せています」
そんな大家さんも、少なからずいたかもしれません。
来週も、
江戸の長屋の暮らしにまつわる川柳を紹介します。
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