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これからの賃貸住宅では「キッチンの充実」が大切
2011年11月23日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
水曜日は「読者の声とお悩み」です。
今週は、
「自宅でのくつろぎを重視する入居者が、若い人にも
とても多くなったと聞いています。賃貸住宅の新築や
リフォームの際、彼らにアピールできるポイントとして、
何か心がけておくべきことはありませんか」
とのお尋ねです。
このことに関しては、先日、いわゆる3点ユニットの不人気と
「バス・トイレ別」の重要性について、
アットホーム株式会社さんが公表した調査結果を参考に、
採り上げさせていただきました。(→当該記事)
そこで今日は、さらに、
話題になりやすい「バス・トイレ」に比べると、
多少見落とされがちかもしれないあるポイントについて、
お話しをしたいと思います。
今回もアットホームさんの調査結果、
「20~30代独身サラリーマン・OLの生活実態調査」(7月の調査)
を参考にしたいと思います。
採り上げるポイントというのは・・・
「キッチン」です。
結論のひとつを先に言ってしまいますと、
「1口コンロ」のキッチンは、現状、あるいは今後、
入居者募集に際して、少なからず苦戦を強いられるでしょう。
アンケートの結果を見てみましょう。
まず、この調査の対象である、
「1都3県在住で、
一人暮らしをしている20~30代独身サラリーマン・OL 600名」
に対して、
「現在のお住まいにあるキッチンのコンロの数は?」
と、尋ねたところ、
29.2%が「1口」と答え、
残りの70.8%が、
「1口ではない」(もちろん2口以上ということでしょう)
と、回答しています。
この時点で、1口コンロの「現ユーザー」は、
175名に絞られました。
そこで、この175名の方に、こう尋ねてみます。
「コンロの数は、2口以上ないと不便ですか?」
これに対して、
「いいえ=1口でも不便ではありません」と、
明確に回答した人の割合は、
22.3%です。
175名に対しての22.3%ですから、
その数、39人となります。
ただし、
「コンロの数は、2口以上ないと不便ですか?」と尋ねた対象に、
「現在2口以上のコンロを使っている人」は
入っていないことなどから、
「1口でも不便ではありません」と、
はっきり言い切っている人が、
正しく、
「600人中39人」となるかは不明です。
ですが、
「現在2口以上のコンロを使っている」人が、
新たに部屋を探すことになったとして、
「今度は1口でも妥協するよ」
という場合というのは、そう多くありそうに思えません。
よって、
明確に「コンロは1口でも不便ではありません」とする、
「1口妥協派」の人の割合は、
やはり、600人中39人=6.5%
この少ない数値を
それほど上回るものとはならないのにちがいありません。
よって、さきほど述べたひとつの結論が
みちびかれます。
「1口コンロ」は、賃貸物件の競争力という面で、
現在、さらに今後、
少なからず不利となる条件といっていいでしょう。
こうしたことの背景については、やはり、
同じ調査の中からも、それを読み取ることができます。
調査結果をまとめた各コメントを見ると・・・
・夕食を自炊している回数は、
週平均で、男性2.8回 女性3.4回。
・男性の43.3%、女性の57.3%が、
「夕飯を外で食べるのは週1回以下」と回答、
意外に少ない外食派。
・夕飯を外で買ってきて食べる「中食」は、
外食よりは多いものの、自炊よりは少ない。
そんな言葉が並んでいます。
もちろんのこと、
このように手間を惜しまず、
なるべく自炊をしようとする人が多いことの背景には、
昨今の低迷する経済状況が影響するところも
大きいにちがいありません。
とはいえ、
そうした環境に併せて、
・外出志向が減り、
・家にくつろぎの場をもとめる傾向が人々の中に強まっている
そのことも、
やはり、大きな理由のひとつとすべきものに思われます。
調査では、こんな質問もされています。
「(今の)キッチンの不満な点は何ですか?」
男性、女性ともに、1位は、「作業スペースが狭い・ない」
と、なっています。
さらにこの回答とともに、
「食器置き場が狭い・ない」、「シンクが狭い」
以上の三つの不満が
1~3位を占めていることも、男女共通です。
つまり、いまは男子もその多くが厨房で「作業」。
必然、
その広さや使い勝手にもこだわる、ということのようです。
キッチン環境の充実は、
現在、そして将来の入居者ニーズに応えるための
有効な手立てのひとつといっていいでしょう。
原状回復トラブル回避の特効薬?首都圏での「敷引き」の活用を考える.1
2011年11月22日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
火曜日は「編集部こぼれ話」です。
今日と来週火曜日は、
賃貸住宅にかかわる仕事をしていると、
必ず耳に入ってくる、
ある制度のことについて、お話しをしたいと思います。
さて、
皆さんは「敷引き」をご存知でしょうか。
・建物の賃貸借契約の成立時、
・賃借人が賃貸人に差し入れた保証金のうちの一定の金額
=「敷引き額」を
・契約終了時には賃借人に「返還しない」旨
・あらかじめ特約として定めておく
そんなあらましの契約制度です。
具体的には、たとえば、
「保証金50万円、敷引き20万円」の契約の場合、
退去時には、
50-20=30万円が、賃借人に返還されます。
「敷引き20万円」は自動的に返還の対象外に。
つまりは賃貸人=オーナーさんの手元に残ります。
物件の原状回復、補修などに、
主に使われることとなるわけです。
これが行われているのは、主に京都を除く関西や、九州です。
これらの地域においては、ごく一般的な制度です。
一方、
私達の暮らす首都圏などでは、
ご存知、「礼金・敷金」の制度が一般的です。
ここでの「敷金」は、その全額が預かり金です。
原則として全額が、
入居者への返還の対象となりえます。
もちろん通常は、
退去時における物件の損耗の程度、
その内、入居者の負担と判断される割合によって、
原状回復費用が算定され、
それが敷金から差し引かれて、残りが返還されるわけですが、
「敷引き」は、その点が違います。
・あらかじめ決められていた敷引き額以上に
物件の補修費用がかかっても、
賃貸人の手元に残るのは「敷引き額」まで。
・逆に、入居者がきれいに部屋を使ったため、
補修費用が敷引き額を下回った場合でも、
入居者は敷引き額をかならず「放棄」。
ここが大きな特徴です。
(ただしもちろん、不払い賃料等の債務があるなど、
場合によっては、上記の敷引き額を超えて
さらに必要額が差し引かれ、
残りが賃借人に返還されることもあるでしょう)
いかがでしょうか。
私はこの「敷引き」、
とても合理的な制度だと思うのです。
なぜなら、
「一定の『敷引き額』が、退去時、差し入れた保証金から
差し引かれ、主には物件の補修等に利用される・・・」
このことについて、
入居者は契約の時点から納得しているのです。
そのため、退去時、
原状回復をめぐってのトラブルが起こりにくいのです。
ちなみに関西(上記のとおり京都を除いて)では、
保証金の相場は賃料の6~8ヶ月分程度。
敷引き額はその半額~6割程度が
一般的とのこと。
さらには、
敷引きを行う地域では礼金がなく、
更新料もほぼ無いそうです。
差し引かれる敷引き額の中には、
礼金的性格の部分も含まれている、と、考えられて
いるようです。
さて、
この敷引き、
各金額の相場を関西に倣うかどうかはともかくとして、
制度としては、
私は、首都圏でも十分に行われてよいように
思っているのですが、いかがでしょうか。
特にある程度の築年数を経たワンルームや1Kなどの
小規模な物件の契約において、
貸し手にとっても借り手にとっても便利であるように
思えます。
ただし、考えてみると・・・
そこには若干のハードルもありそうです。
お話は来週へ続きます。
「賃貸住宅の賃料が下がっている」 その真相について考えてみる
2011年11月21日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
月曜日は「賃貸経営お役立ち情報」です。
「賃料が下がって困っている」
と、おっしゃるオーナーさん、本当にたくさんいらしゃいます。
その原因について、
低迷する経済状況ももちろんあると思いますが、
景気という「風」に、
安易に気持ちを流されてしまわないよう、
忘れてはいけないひとつの事実を
私達賃貸住宅オーナーは、
しっかりと胸に刻んでおくべきでしょう。
それは、
「賃貸住宅は古くなるほど賃料は下がる」
と、いう事実です。
下の表をご覧ください。
賃貸住宅の着工数の推移を示したもので、
国土交通省のデータによるものです。
このとおり、
約20年間で大幅に減少していることがわかります。
着工数が減っている・・・
つまりは新築物件が供給される、その数が減っている
ということですから、
市場全体に占める築年数の浅い物件の比率は、
当然のこと、
徐々に低下していくわけです。
逆に、古い物件の比率は高まっていきます。
物件が古くなれば、
賃料は下げざるをえないのが通常、あるいは現状ですから、
「統計上に表れる賃貸住宅全体の平均賃料が下がっていく・・・」
これは、
むしろ必然というべき現象です。
すなわち、
高度経済成長の頃のような、
「インフレにともなって契約更新のたびに賃料が上がった時代」
それはすでに遠い昔の思い出話・・・
と、いうことになるのでしょう。
なお、
上記は1都3県のデータでしたが、
参考までに全国の数字を挙げておきますと、
賃貸住宅の1年間の供給戸数は、
平成元年頃は80万戸ほど。
平成22年では30万戸ほどに減少しています。
ただし、
私にもよく判らないのは、
「築年数に応じて、どれくらいの割合で賃料は下がって
いくものなのか?」
と、いう点です。
物件の種類や立地等の条件、
設備・仕様などにもとづいた、各々の平均的な「相場」です。
各社、各機関の調査とも、
そこまではなかなか及ばないものと見え、
これといったデータは、残念ながら見当たりません。
ともあれ、
個人での対処が難しい景気にくらべ、
物件の築年数対策であれば、
その部分に関しては、
挽回の手段をさがすことは可能なはずです。
「自分の物件の賃料はなぜ下がっていくのか・・・?」
つかむことのできる事実をひとつづつ掴んでいき、
冷静に見つめることが、今だからこそ大切です。
最後に、
下の表をご覧ください。
これは、
公益社団法人東京共同住宅協会さんが
独自に作成されたデータです。
1989年から21年間にわたっての、
・民営の賃貸住宅の賃料
・日経平均株価
・住宅地地価
について、
2000年の数値を100として、
指数化、グラフ化したものです。
これを見ると、
賃貸住宅の賃料が、いかに安定しているかが
よくわかります。
2011年の今、
地価の減少幅は縮小しましたが、まだ下げ止まってはおらず、
株価はヨーロッパの財政危機など、
さまざまな要因によって目下大幅な下落傾向。
「賃料が下がっていく、下がっていく」
と、嘆かれながらも、
こうして他に比べると、
賃貸住宅経営はなかなかに磐石です。
入居が順調であるかぎり、
とても安定した資産運用といえることに間違いはありません。
鎌倉でコウモリに出会えずにいる私も、「国際コウモリ年」に賛成です
2011年11月18日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
金曜日は「鎌倉大家日記」です。
国連が、
今年は「国際コウモリ年(Year of the Bat)」と、
宣言しているそうです。
今年ばかりではありません。
報道によれば、
来年2012年も、なのだそうです。
コウモリといえば、
ともすればその姿や行動が気味悪がられるなどしがちですが、
国連環境計画(UNEP)では、
「全世界に1100種ほどがいるうち、
いまやその半数が絶滅の危機にある」
とし、世界中がコウモリへの理解を深めるように、
呼びかけています。
「病気をひろげる蚊などの昆虫を食べてくれる」
「ある種の場合、熱帯地方での果樹栽培における
授粉や種子の分散に大きくかかわっている」
などなど、
あまり人々には知られていない、
隠れた貢献をコウモリはしてくれているのだそうです。
そんなコウモリですが、
私の住む鎌倉にもいるのだとのこと。
しかし、
「よく見かけるよ」と、おっしゃる方もいる中、
私はさっぱり出会えないのです。
ずっと以前にも
この「鎌倉大家日記」に書かせていただいたのですが、
(→当該記事)
聞くところによれば、
鎌倉には昔は多くの種類のコウモリがいたものの、
それがだんだんと減って、
いまは「アブラコウモリ」という一種類だけが残っているのだそう。
長年暮らしているというのに、
地元のコウモリには出会えず、
いつかこれを見てみたいと思っている私としては、
国連によるコウモリ理解への呼びかけ、
大いに賛成です。
理想のカップル誕生? 鉄筋コンクリートの話 その1
2011年11月17日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
木曜日は「雑学いろいろコラム」です。
「鉄筋コンクリート」
といえば、本当に私達の身近にあふれています。
と、言うよりも、
これがなければ、現代社会とそこでの生活、
そのものが成り立たないと言っても過言ではありません。
ビルも、橋も、高速道路などの構造物も、
木造家屋の基礎さえも・・・
私達の生活をささえるありとあらゆるものが、
鉄筋コンクリートでつくられています。
コンクリートという素材は、
実は、建材として大きな弱点をかかえています。
それは、
「圧縮には強いが、引っ張る力には大変弱い」
と、いうものです。
「引っ張る力」とは、
たとえば、一例を挙げると・・・
コンクリートの板をそのまま何かの「橋」にして、
その中央に重さをかけてやった場合を想像してみてください。
その際、
コンクリート板の下面側の表面には、
左右にこれを引き合う力がはたらいています。
これが「引っ張る力」。
この力に、コンクリートは大変弱く、
そのため、
最初にコンクリートの橋が造られ出した頃など、
「橋げたの間、たった数メートル・・・」
そのくらいのものしか、
満足に実現できなかったそうです。
(その後、石でアーチを組むような伝統的な原理で
コンクリートが利用されることにより、一応、
「無鉄筋コンクリート橋」の長さは伸びています)
こうしたコンクリートのもつ決定的な弱点を補うため、
19世紀の後半、
いよいよ「鉄筋コンクリート」が開発されました。
ここでなぜ鉄筋、すなわち「鉄」なのか?
と、いうと、
コンクリートとはまったく逆に、
引っ張る力に対しては大変強靭な素材の
代表的なひとつが、「鉄」なのです。
この鉄を
コンクリートの内部に「配筋」、
つまりはスジを配るように並べ、埋め込んでいきます。
すると、
引っ張る力に弱いコンクリートの性質が、
中の鉄筋によって、打ち消されます。
一方、
比較的細い鉄筋は、
たとえば針金が人の力で容易に曲がってしまうように、
端と端からかかってくる圧力には弱いのですが、
こちらは、
周りを圧縮に強いコンクリートに固めてもらうことで、
やはり、弱点が打ち消されます。
両者を一体に組み合わせることで、
互いが互いの弱点を補い合い、
圧されても潰れない、引かれても割れたり崩れたりしない、
強力な建材が誕生・・・!したわけです。
ちなみに、
よく語られるエピソードですが、
最初の頃に、鉄筋コンクリートといえるものを考案した
何人かのうち、
もっとも将来に有効なかたちのものを提案したとされる人・・・
つまり、
鉄筋コンクリートの「発明者代表」といっていい人ですが、
この方はなんと、造園家だったそうです。
目的は、
「丈夫な植木鉢をつくるため」でした。
鉄筋コンクリートのお話、
さらに来週へ続けたいと思います。