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大好評!入居者に無料で「盗聴器の発見器」を貸す賃貸住宅オーナーさん
2012年01月17日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
火曜日は「編集部こぼれ話」です。
先日お会いした、
都内で賃貸マンションを経営されている、あるオーナーさん。
お聞きすると・・・
入居者の皆さんに、
「盗聴器の発見器」を
無料で貸し出していらっしゃるのだそうです。
もちろん大好評とのこと。
当然ながら、
女性の入居者に喜ばれています。
盗聴器の捜索については、
調査会社にこれを依頼すると、
簡易調査というもので、1室あたり1万円程度とのこと。
本格的な調査だと、2万円から7万円程度。
なんとも高額・・・!です。
「ならば自分で調べよう」
と、機器をレンタルするとしても、6~7千円はかかる様子。
「盗聴器か・・・ちょっと気になる」
とは思っても、
かかる金額がこんな具合ですから、
実際に動き出す人となると、
なかなかその数が増えない様子です。
ちなみに、
一部の引越し会社では、有料の付帯サービスとして、
盗聴器の調査も行なっているのだそう。
しかし、
やはり「有料」がネックなのか・・・。
利用しない人がほとんどのようです。
ですが、
これが「無料」となると、俄然話は違ってきます。
他人に盗聴をされるような心当たりが、
たとえ無くとも、
やはり誰もが、
「タダならばぜひ調べたい!安心しておきたい」
そう思うのにちがいありません。
そして、
もちろん万が一、盗聴器が発見された場合は、
入居者は大助かり。
卑劣なこの機械が、仕掛けられていても、いなくとも、
どちらにしても、
「うちの大家さんは頼りになる!」
と、いうことで、
皆さん、長く住んでくれることにもつながりそうです。
日頃、
テレビのドキュメンタリー番組などを見ていると、
街には盗聴器が氾濫しているような印象を持たされます。
ですが、
こちらのオーナーさんの物件にかぎっては、
幸いにして、
いまだ一個も発見されたことはないそうです。
自宅と併用の賃貸マンションを
自主管理で経営していらっしゃるこのオーナーさん。
そんな立場を生かして、
ほかにも、
かゆいところに手が届くような、さまざまな入居者の皆さんへの
心配りを行っているのですが、
それらについては
また別の機会にお話しすることといたします。
「日管協短観」が裏付ける!賃貸経営の厳しい現在(いま) その2
2012年01月16日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
月曜日は「賃貸経営お役立ち情報」です。
先週にひきつづき、
昨年11月24日付で公表された、
財団法人日本賃貸住宅管理協会の「日管協短観」
「2011年度上期」
(調査対象期間 平成23年4月1日~平成23年9月30日)
から、
気になる数値、
注目したいデータなど、
いくつかを紹介いたしましょう。
4.礼金・敷金にも値引き交渉の波!
(↑数字は前回記事からの続きとなっています)
前回、この記事で触れた中に、
「賃料値引き交渉」のことがありました。
「入居申し込み時における『条件交渉』の多さ、少なさ」
について、
「賃料での交渉が多い」
と、回答している会社が、
首都圏では80.2%にものぼっているというお話です。
契約にあたって、
賃料の値引きを入居希望者が求めてくることは、
もはや当たり前の時代と、なっているようです。
加えて、
賃料だけではありません。
2011年度上期において、
「礼金・敷金等初期費用での条件交渉」が、
「多かった」・・・と、答えている会社もまた、
首都圏では73.9%にのぼっています。
賃料のみならず、
初期費用に対しても、
多くの入居希望者がしっかりと値引きを求めてくる、
厳しい現在です。
5.ならば初めから「礼・敷金無し」でいく?
そうした上記4のような状況をうけ、
「ならば初めから初期費用の一部、あるいはいくつかを
『無し』として、
入居希望者の関心を勝ち取ろう」
そう考える管理会社、オーナーさんも
増えているようです。
2011年度上期の首都圏において、
「礼金無しの物件が増加した」
と、答えている会社は、75.4%。
「敷金無しの物件が増加した」
は、45.9%です。
6.管理会社の「客付け能力」に明暗?
加えて、ちょっと気になる数値です。
「成約件数」について、
2011年度上期は、「増えた」と答えている会社が、
首都圏では46.7%。
ところが一方、「減少した」としている会社の比率も
あまり低くはなく、33.3%。
この「短観」のコメントにも、
「首都圏の賃貸成約件数は、
半数近くが増加と回答している一方で、
減少も3割以上」
と、採り上げられている状況です。
ちなみに、
増えても減ってもいない=「変化なし」と、
答えている会社は20%です。
関西圏では同じ答えの会社が倍の40%ですから、
客付けが順調だった会社、
苦戦した会社、
両者の際立ちがややはっきりと見られた、
首都圏の2011年度上期だった・・・
と、いうことができるでしょう。
以上、いかがでしょうか。
「日管協短観 2011年度上期」
は、下記のサイトから誰でもご覧になることができます。
ぜひご参考になさってください。
↓
http://www.jpm.jp/marketdata/
上から目線の殿様商売。私達賃貸住宅オーナーも他山の石に
2012年01月13日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
金曜日は「鎌倉大家日記」です。
今日は、昨年末の記事に続いて、(→当該記事)
「殿様商売」のお話としましょう。
なお、ご紹介するような困った事例はほんの一部。
多くの関係者の皆さんは、
当然、真面目にがんばっていらっしゃるのであろうことを
お断わりした上で、
応援の気持ちも込めて、お話しさせていただきます。
今日の話題は「東京ガス」さん。
そのサービス店舗さんとのやりとりの中での経験談です。
昨年3月末のことです。
私の物件に備え付けの給湯器が壊れてしまいました。
そこで早速、
某・東京ガスサービス店舗さんへ問い合わせたところ、
「交換が必要なようですね。でも、
震災の影響で品物を入手できません」
とのこと。
困った私は、インターネットで調べることに。
すると、
大阪の給湯器販売会社に在庫があることが
すぐに判明。
早速、取り寄せたのでした。
その時、思いました。
「そもそも震災の影響ってなんだろう?
探す努力をしてくれたのかな?」
不審に感じながらも、設置工事だけを
このサービス店舗に依頼しました。
その後、少し経ってから、
別の入居者のところで、また給湯器が壊れました。
「お湯が出なくなったので、説明書を見て直そうとしたが、ダメ」
とのこと。
そこでふたたび上記店舗に連絡すると、
とりあえず、
すぐにやって来てはくれました。
「基盤が壊れていますね。
修理するなら部品の在庫がないので取り寄せになります。
4~5日後で、修理代は4~5万円」
さらに、
「新品の給湯器と取り替えるのでしたら、
これも取り寄せになりますが・・・2日後です。
工事費用を合わせて20万円ちょっとかかります」
私は尋ねました。
「部品にしても、給湯器本体にしても、
在庫は持っていらっしゃらないのですか?
給湯器が壊れたとなったら、一日も早く直してほしい、
取り替えてほしいと、
誰もがおっしゃるのでは?」
「うちの会社の方針で、在庫はほとんど持たないんです」
やれやれです。
またまた「在庫ありません」に、苦しめられることに
なってしまいました。
本当に無いのでしょうか?
明確に「方針」とおっしゃる以上、
事実なのでしょうが、
事実だとしても、何となく納得のいかない話です。
とはいえ、仕方がありません。
新しい給湯器を取り寄せてもらうことにしました。
ちなみに、
今回壊れた給湯器は13年前に購入したもの。
給湯器は20年近く壊れないこともあるといいますが、
その一方、
「10年も過ぎれば、いつどこが壊れてしまうかわからない」
とも、聞いています。
入居者にこれ以上迷惑をかけてはいけないので、
修理ではなく、交換を決断しました。
すると、
ここでとんでもない事件が発生。
サービス店舗の担当者氏、入居者のいるその目の前で、
「ところで大家さん、お宅さんは安い給湯器を
使っているんですね」
などと、
あの震災の少しあとに購入した給湯器を指さして、
言い出したのです。
突然何を・・・と、私は驚きました。
「安いって、どういう意味ですか?」
「東京ガスのブランドが入っていないんです。
メーカーが造った製品を直接購入されていますね」
「性能が違うということですか?
東京ガスさんの給湯器も、造っているのはこうした
メーカーさんのはず・・・」
「ブランドが入っていると高くなるんですよ」
「ですから、違いはどこにあるのですか?性能、機能・・・」
「金額が違うんです」
・・・何を言いたいのか、お話になりません。
どうやら、さほどの悪気もないままに、
私が給湯器の購入にあたって「ブランド品」
(あくまでこの人の妙な基準で言う「ブランド」ですが)
を選んでいなかったことを
この人は、その場の話題にしたかったようでした。
きっと悪気は無いのでしょう。
それにしても、
私のお客様である入居者の方がいる前で、
「安いのを使ってますね」とは・・・。
普段から、上から目線の殿様商売をしていて
それに慣れきってしまっている、
ということなのか、
あまりの感覚の鈍さ、
気配りのなさに、私はただただ驚くほかありませんでした。
そこで思い出しました。
それよりずっと以前にも、
他の東京ガスのサービス店舗さんに仕事をお願いした際、
「10時に行きます」
と、宣言しておきながら、到着したのは10時50分。
「遅かったですね」
「ええ。前の工事が遅れたので」
すみません、ごめんなさい、
など、
お詫びのひと言が聞こえてきません。
公共インフラにたずさわる仕事は責任が重く、
大変なのだろうとは思いますが、
だからといって、
顧客をもつ商売にたずさわる者としての
礼儀や気配りを忘れてしまうようでは、
「やっぱり殿様商売だ」
そう揶揄されても仕方がないでしょう。
そこで、
お話の結びですが、昨年末と同じです。
このブログをご覧のオーナーさんに、上から目線の
「殿様商売」な方など、
もちろんいらっしゃらないとは思いますが、
それでもぜひ、気をつけてください。
物件管理を依頼している管理会社が入居者に対して
これをやっていると・・・
大変です!
東京駅を百年支えた「松」の話
2012年01月12日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
木曜日は「雑学いろいろコラム」です。
前回までにひきつづき、
復元工事の進む東京駅・丸の内駅舎についてのお話です。
この大規模な工事の途中、
建築関係者などの間で、あることが話題となりました。
駅舎の地下から、
沢山の「松杭」が出てきたのです。
松杭・・・
文字通り、松の木でつくられた杭です。
1万本以上が、
建物を支えるために使われていました。
今回「発掘」されたものを見ると、
その多くが、
いまだ腐ったり割れたりせず、
しっかりと機能を果たしていたのだそうです。
ちなみにこれらの松杭は、
あの関東大震災の揺れも経験しています。
大正3年の竣工以来、
巨大な東京駅を土の中から守り続けてきた、
偉大な陰の功労者達でした。
現在、東京駅の建つ東京・丸の内といえば、
古くは海の一部、
あるいはそれを囲む低湿地であったことが
知られているところです。
時は徳川家康が江戸に入る以前のこと。
「日比谷入江」とよばれる狭い湾が、
深く陸地に切り込みながら、この付近まで
達していました。
入江はいまの銀座のあたりを半島状の砂洲とし、
一方では皇居、
過去には江戸城がのっていた広い台地を
海辺に接する緑の丘とさせながら、
両者にはさまれつつ、佇んでいたそうです。
やがて、
この日比谷入江は、
江戸の街づくりのため、埋め立てられます。
ですが、なにしろ元は海。
あるいは海辺の湿地だったのです。
必然のこと、
日比谷、丸の内といった辺りは、
現在もなお、
地盤がとてもゆるい地域として知られています。
そうした場所にあって、
松杭は、
ほぼ100年近くにわたって、
東京駅を地下から支えつづけてきたわけです。
ご存知のとおり、松の木は、
ヤニを多く含んでいるため、
水にさらされても腐りにくい性質を持っています。
そのため、
こうした仕事に重宝されました。
なお、
今回の東京駅の復元工事は、
復元工事であると同時に、
未曾有の規模の「建物免震化工事」でもあります。
松杭は取り除かれてその役目を終え、
代わって地下には、
大規模な「地下躯体」というものがつくられるとのこと。
この地下躯体と建物地上部との間には、
たくさんの免震装置が置かれ、
今後発生する大小の地震の揺れから、
私達、
駅利用者を守ってくれるということです。
自主管理物件は客付けに不利・・・と言われるその理由
2012年01月11日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
水曜日は「読者の声とお悩み」です。
今日は・・・
「知り合いのオーナーからこう言われました。
『自主管理は、客付けに不利だよ。
不動産会社が熱心に入居者募集してくれないんだ』・・・と。
本当のことなのでしょうか?」
先に答えを言ってしまいましょう。
お知り合いのオーナーさんのおっしゃることは、
本当です。
いえ、正しくは、
「不動産会社によっては本当である」
と、いうことになるでしょう。
なぜならば、
ある一定の業態をとる不動産会社にとって、
自主管理物件は、
相対的に「うまみが少ない」のです。
うまみが少ない=あまり儲からない。
熱心に入居者募集をする気にはさせない条件を
残念ながら、
備えてしまっています。
では、
一定の業態とは、どんなものを言うのでしょうか。
ひとことで言うと、
事業展開の幅広い会社がこれにあたります。
たとえば、
「自社所有物件」の貸主をしており、
「借上げ物件」も持っている。
「一般的な管理契約」をオーナーさんと結んでいる物件もあって、
「自主管理オーナーさんの物件」の仲介も請け負っている。
そんな会社なら沢山あるじゃないか・・・と、
おっしゃる方も多いと思いますが、
こうした会社の場合、
自らの収益を考えれば、当然のこと、
「優先的に入居希望者へ紹介したい物件・広告したい物件」
の順番は、
以下のとおりとなるはずです。
1番 自社所有物件
2番 借上げ物件
3番 一般的な管理契約物件
4番 自主管理オーナーさんから仲介を依頼された物件
理由は・・・
すぐにお察しになられる方も多いことでしょう。
挙げてみましょう。
「自社所有物件」
物件が生み出す収益もまさに満額が「自社」のもの。
当然、「最優先で客付けしたい」ということに。
「借上げ物件」
入居者がいようといまいと、不動産会社は
自らが借主としてオーナーに賃料を支払う約束。
空室が長引けば収支が成り立たず、
よって当然、優先して客付けしたい。
「一般的な管理契約物件」
空室があれば、その分の管理手数料が
不動産会社には入らない。
かといって物件管理の仕事は怠れず、
収支に悪影響。
よって、これもなるべく優先的に
客付けしたい。
以上、優先順位1~3番の物件に対して、
4番、
「自主管理オーナーさんから仲介を依頼された物件」
となると・・・
不動産会社の収入といえば、
基本として、
入居者が決まった際にもらう仲介手数料どまりです。
(オーナーさんによる広告費の支給という「現実」も
ありますが、これについてはまた別の機会に・・・)
そのため、
たとえ空室が長引いたとしても、
何かの事情で、
「仲介手数料を今すぐ手に入れたい!」
と、焦っているなどしないかぎり、
不動産会社側としては、まるで痛くもかゆくもありません。
いかがでしょうか。
賃貸物件には、以上のような、
不動産会社にとっての「うまみ」の差があるわけです。
それでも、
客付けするためには、
どういう物件であろうと、
やはり、
それなりの広告費や人件費の投入が
必要となるのです。
そのため、
「入居希望者の約8割がインターネットで物件を探す時代」
だというのに、
「自主管理ゆえに広告のネット掲載を見送られる」
さらには、
「不動産会社へ来店した客への紹介まで後回しにされる」
そんなことが、
残念ながら起きてしまいます。
よって、
冒頭のご質問に登場の「お知り合いのオーナーさん」が
おっしゃることは、
以上のような事情から、
「場合によっては事実である」
そう、言ってしまってよいでしょう。
ちなみに、
ちょっと添えておきますと、
不動産会社にとっては、上記のほか、
さらに増して、
入居者募集への意欲が湧かない条件の付いた物件が
あるのですが、
ご想像はつきますでしょうか。
それは、
いわゆる「先物物件」といわれるもの。
オーナーさんから仲介を依頼された他の会社、
すなわち「元付け」と呼ばれる会社から、
物件情報のみが、
不動産会社へ流れてきているものです。
この場合、
頑張って客付けしても、収入となる仲介手数料は
通常、元付会社と分け合わなければなりません。
(「実際はそうじゃない」というつっこみは今はちょっと
置いておいてください。仲介手数料や広告費の問題は
後日あらためて採り上げます)
ですので当然ながら、
広告などにコストをかけることは、
ためらわれがちとなるわけです。
ただし、
こうした先物物件の場合、
もっぱらこれらを中心に扱って件数をかせいでいく、
そのことによって、
収益を伸ばそうとするタイプの会社も、
少なからず存在しています。
さて、以上のとおり、
自主管理物件の不利について、お話しをさせて
いただきました。
となると・・・
自主管理は、
「どのオーナーさんにもなるべくおすすめできない・・・」
そんなことになってしまうのでしょうか。
いえ、
決してそうではありません。
なにしろ、
このブログを書いている私自身、
長年にわたっての自主管理オーナーなのです。
今回書かせていただいた「不利」も含めて、
自主管理に、
苦労やリスクはつきものです。
しかし、一方で、
事業としてのやりがいや、
入居者の皆さん、関係する様々な皆さんとの
ふれあいなど、
自主管理で賃貸経営することには、
苦労などと引き換えにして余りある自由や醍醐味が
溢れていることも、また事実なのです。
そこで、
あえて言えば、
自主管理オーナーが厳しい「不利」を乗り切る秘訣、
その大きなものとして、
「物件自体の魅力を磨く」と、いうことがあるでしょう。
入居者ニーズをしっかりと捉えた設備、
センスのよいリフォーム、
的確な賃料設定など。
不動産会社が、
「これはすぐに決まる物件だ!(すぐに収益となる物件だ)」
そう感じ、
思わず広告したくなったり、
来店した入居希望者に
すすんで紹介したくなったりするような物件にするための
努力。
自主管理オーナーさんが現在(いま)を勝ち抜くためには、
これらが決して欠かせません。