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仲介会社が広告費の倍増を求めてきた!オーナーさんの判断は? その2
2012年02月01日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
水曜日は「読者の声とお悩み」です。
今週は先週からの続きです。
「空室を早く埋めるため、もっと広告を打ちたい。
積極的な営業を展開したい。
ついては今後、広告費をこれまでの倍の2ヶ月分もらえないか」
そう仲介会社に打診され、
お悩みのオーナーさん。
たしかにこれを受け入れれば、先方はより一生懸命になって、
入居者募集をしてくれそう・・・。
しかし・・・
「この会社、媒介手数料を入居者から賃料1ヶ月分、
すなわち法定の上限一杯に受け取っているんです。
なのに、さらにそれ以外の『広告費』を私に求め、
支払わせている。2ヶ月分云々以前に、
このこと自体、違法なのでは?」
オーナーさんは、ひっかかりも感じていらっしゃいます。
そこで先週は、
こうした行為が、特別な場合を除いて、
基本的には違法となることを説明させていただきました。
しかし、
やはりこれも先週触れたとおり、
現実として、
多くのオーナーさんが、
仲介会社に求められた上で、
上記のようなケースでの「広告費」を支払っています。
その相場(?)も、
いつの頃からか仲介手数料上限額と同じ
「賃料1ヶ月分」に定着。
さらに近頃は、
今回の事例のように、
「1ヶ月分では足りない、もっと支給を」
と、求められることもある旨、
時折、私の耳にも入ってきているところです。
そこで今回は、
以上の「違法・適法」に関することについては、
とりあえずおいておきます。
賃貸市場において、
実際に行なわれている現状にもとづいて、
現実的なお話をしていきたいと思います。
まず、
仲介会社が広告費、あるいはその増額をオーナーさんに
求めてくる理由、
そのひとつは、
当然のことながら、
「早く入居者を決めたい。そのために広告を沢山打ち、
積極的な営業を展開したい」
と、いうところにあるにほかなりません。
現在、入居希望者の多くが、
インターネットを中心とした「広告」を見て、
物件を探します。
広告を打たなければ、
物件情報は彼らの目には届きません。
しかし、
そのためにはもちろん費用が生じるのです。
とくに競争力の無い、募集の長引きそうな物件、
現に長引いている物件の場合など、
重ねて広告し続け、
加えて、店舗まで足をはこんだ入居希望者に対しては、
他に優先してその物件をアピールする・・・。
そのようでなければ、
なかなか入居希望者をつかまえることが出来ません。
ですが、
そうした場合のコストは、
仲介会社の負担として、重く彼らにのしかかってきます。
「法に定められた報酬だけではやっていけない・・・。
ウチも頑張るので、オーナーさんにもぜひご負担を」
思わずそう求めたくなってしまうことについては、
一律に、
努力不足だ、などと、
決めつけるわけにもいかないでしょう。
さらに、
仲介会社がオーナーさんへ広告費を求める理由、
その中には、
「物件の賃料が安い」という場合が少なくありません。
色々な理由から、賃料が安い物件の場合、
法律上、ご存知のとおり、
「その安い賃料の額」イコール、
「法に定められた媒介報酬の額」
と、いうことになってしまうのです。
こうした物件の場合、
適法な報酬のみを素直にもらっていては、
いわば「商売の割が合わなくなる」ことも
しばしばです。
そこで、
仲介会社側としては、
「広告費を。できれば1ヶ月分といわず、さらに・・・」
オーナーさんに助けを求めたくなることも
実際、少なくはないでしょう。
ただし、ここでいくつか、
オーナーさんがぜひとも気をつけておきたいことを
お話ししておきます。
そのひとつ・・・
オーナーさんが求められて支給に応じた広告費が、
ちゃんと広告活動、
あるいはより熱心な入居者募集のため、
有効活用されるのかどうか?
しっかりと注視してください。
「私の物件は不人気。なかなか空室が埋まらない・・・」
深く悩んでいらっしゃるオーナーさんの気持ちにつけこんで、
特別に努力するつもりなど最初からないまま、
広告費の増額だけを持ちかける悪質な仲介会社・・・。
そんな会社も
マーケットには、こっそりと息を潜めているはずです。
こうした相手からの怪しい提案に
うっかり乗ってしまうことを避けるには、
なによりも、
「別の会社にも声をかけてみる。
いわゆるセカンド・オピニオンを求める」
このことがもっとも効果的でしょう。
同時にそれが、
より良い仲介会社との出会いのきっかけとなることも、
もちろん、あるはずです。
また、
時折聞かれるこんなケースにも注意が必要です。
仲介会社の営業マンが個人的にオーナーに接触、
「ウチの会社にではなく、私個人に広告費
(あるいは他の名目のお金)を払ってください。
頑張って入居者を決めますから!」
などと、持ちかけてくる場合です。
加えて聞くところによれば、
これを
「むしろオーナーさんから提案すべきだ」
と、推奨している人もいるとのこと。
しかし、
いかがでしょうか。
コンプライアンスの面、また税務の面で、
あとあと問題となる可能性もありそうです。
私は避けた方がよいと思っています。
以上、
いかがでしたでしょうか。
お話はさらに次回に続きます。
「仲介会社から今後広告費を倍の2ヶ月分
もらえないかと求められたが、応えるべきなのか?」
まとめとしての提案を示したいと思います。