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北鎌倉を見守る小さなお社(やしろ)。「八雲神社」と「小八幡」 その1
2014年01月24日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
金曜日は「鎌倉大家日記」です。
あまり観光客の姿を見ない、
鎌倉の隠れた古刹やお社(やしろ)を
これまでにもたびたび紹介しているこの「鎌倉大家日記」。
今週と、さらに来週にかけては、
北鎌倉にある知られざる小さなお社、
「八雲神社」と「小八幡(八幡宮)」
二箇所を巡ってみることにしたいと思います。
さて、散策の基点はもちろん「北鎌倉駅」。
鎌倉駅のひとつお隣です。
東京方面から横須賀線に乗って来られた場合、
列車の進行方向を望んで左手、
小さな方の改札口から、駅を出てください。
すぐに、左へ進みます。
左とは、すなわち列車が来た方角。
大船方面。
ちなみに逆に向かえば、
そこは円覚寺や建長寺、明月院などが建ち並ぶ、
北鎌倉観光の中心部。
これら名だたるスポットを目指す大勢の人々の歩みに
わざと背を向けての、
ちょっとさびしい旅のスタートです。
間もなく、
目の前に小さなトンネルが見えてきます。
荒々しくも、露わになった岩肌。
素掘りのトンネルです。
見ると、そばには「北鎌倉史跡研究会」による解説板が。
「この岩塊は、平安時代後期より、鎌倉の北の境界をなしていた」
「鎌倉時代後期には、円覚寺の西側の境界に」
さらには、
「一遍聖絵に有名な、上人が八代執権北条時宗に出会う
シーンが展開されたのは、この岩の先端あたり」
(推定でしょう)
いきなり鎌倉らしい、歴史の薫る風景の登場です。
早速、このトンネルをくぐり抜けてください。
くぐり抜けたあと、さらに歩を進めます。
やがて右手に、
連続して二本、行く手に階段の見える枝道が現われます。
その二本目です。足を踏み入れてみてください。
「八雲神社」の名が記された石塔が、
間もなく、石段の左側に見えてくるはずです。
石段をのぼります。
するとほどなく、八雲神社の拝殿前に到着です。
境内はからりと乾いた明るい雰囲気。
北鎌倉の家並み・街並みを見下ろす、
ちょっとした展望台にもなっています。
見どころとしては、
ここの神輿蔵の裏手に立つ寛文5年(1665)の銘の入った
庚申塔が、
鎌倉最大のものであることが、昔から有名です。
ですが、
近頃の話題といえば、もっぱら「安倍晴明石」に集中。
「何も知らずにこれを踏めば足が丈夫に。
しかし、晴明石と知っていてわざと踏めば、なんと、
足が不自由になってしまう・・・」
そんな謂れがあるとされる不思議な石が、
境内、拝殿に向かって左手、石段をわずかにのぼった高みの上、
平たいそのアタマ部分のみを地上に現しつつ、
土中に押さえ込むように埋められています。
ちなみにこの石、もとは別の場所にあったもの。
その場所とは、
伝わるところによれば、この八雲神社からもあまり遠くない、
十王堂橋という橋の近く。
人々の往来少なからぬ辺りに埋まっていたともいわれ、
そのため当時は、
「多くの人が知らずにこれを踏んでご利益を得る」・・・
そんな様子が頻繁であったのかも知れません。
ですが、
いまは石の脇には、それを示す立派な木札も屹立。
神妙に祀られていることが誰の目にも明白です。
そのため知らずに踏んで霊験を得ることは、
かなり難しい状態となっています。
なお、鎌倉には八雲神社と呼ばれる神社が、
合わせて四つあります。
上記、北鎌倉の八雲神社については、
北鎌倉、あるいは「山ノ内の八雲神社」といえば、
まず間違いがありません。
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