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知られざる開祖、一向上人。丹精込められた小さな庭の寺・向福寺
2015年03月13日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
金曜日は「鎌倉大家日記」です。
あまり観光客の姿を見ない、
鎌倉の隠れた古刹やお社(やしろ)を
これまでにもたびたび紹介しているこの「鎌倉大家日記」。
今回は、前回ご紹介した来迎寺からほど近く、
(前回の記事は→こちら)
時宗の向福寺を訪問します。
早速出発しましょう。
まずは来迎寺の門前を背に、左へ進みます。
すると間もなく、
前々回ご紹介の「五所神社」の鳥居が左手に現れます。
(五所神社の記事は→こちら)
鳥居が現れたら、
その斜め向かいに口を開いている通りへ、
右折して進入。
すると、ほどなくバス通りに出ます。
この通りは、
以前ご紹介した「九品寺」門前に通じる通りです。
(九品寺の記事は→こちら)
ここで道を渡っておきましょう。
渡り終えたら、右へほんの25メートルほど。
二軒のマンションに挟まれた路地の入口から、
奥を覗いてみてください。
突き当たりに見えている赤いトタン屋根の建物が、
目指す向福寺です。
向福寺は、とても小さなお寺です。
ほとんど民家程度といっていい敷地に、
本堂と庫裏、
庭と墓地とがぎゅうぎゅう詰めです。
それでも、
そんなぎゅうぎゅう詰めにされた中のせまい庭が、
なかなかいい雰囲気を醸し出してくれています。
いかにも鎌倉のお寺らしく、
きっちりと目地の整ったような美しさこそ無いまでも、
人の手のぬくもりをもってつねに丹精込められている様子が、
素朴な景色の隅々から、
しっかりと、伝わってくるようです。
創建は伝えられるところによると、
弘安5年(1282)のこと。
開山とされているのは、
一向俊聖(いっこうしゅんしょう)です。
一向は、有名な人ではありません。
ですが、実は、
その生きていた当時にあっては、かなりの活躍を見せた人。
のちの事の運びようによっては、
いわゆる鎌倉新仏教の開祖のひとりとして、
数えられていたかもしれない人物です。
一向上人、
一説には、暦仁2年(1239)の生まれ。
鎌倉にある浄土宗大本山・光明寺の開山などとして
名の知られる、
然阿良忠(ねんありょうちゅう)のもとへ参じ、
その教えを学びました。
しかしながら、文永10年(1273)、
一向は、師とは別の道を歩み始めます。
安住の場としてのお寺や、
地域の支持者や信者による庇護を捨て、
飢えや命の危険も覚悟で、
見知らぬ土地をさすらいながら教えを説き、
修行をかさねる、
「遊行」の旅に出るのです。
その遊行の途上、一向が始めたのが、
念仏などを唱えながら踊る「踊り念仏」でした。
踊り念仏といえば、
私達は、おおむね一遍上人ばかりを思い起こしがちです。
しかし実は、
人々にこれを勧めながら遊行したのは、
一遍だけではありません。
一向も同じことをしていました。
さらに、皆が皆、
踊りまで勧めていたかどうかはともかく、
念仏を広めながら旅をするにあたっては、
似たような人は、当時、
ほかにもたくさんいたらしいのです。
その中で特に多くに慕われ、有名になったのが一遍。
さらには、一向だったようです。
次いで、のちには、
一遍の弟子達がそうであったように、
一向に師事した人達も、
ひとつの教派を生み出しました。
彼らは教団を成長させ、
やがては一宗が立てられるかたちとなります。
お寺もあちらこちらに建てられました。
この宗派のことを人々は、
「一向宗(衆)」と呼んだり、
「時衆」と、呼んだりしたようです。
このうち「一向宗」は、
浄土真宗を指して世間がそう言ったものとは
もちろん違う、別のものです。
よって出どころは、
当然ですが、一向俊聖の名前。
そこに、
「一向専修」の語(ひたすら修行する)が
重ね合わせられたものでしょう。
一方、「時衆」というのは、
一向だけでなく、
同様に踊り念仏を行なった一遍の信者達を指して言うものと
共通する呼び名です。
いわば、
一向の宗派と一遍の宗派を同一視したかたちですが、
そうした見方は、史料によると、
かなり早い時期から始まっていた様子。
一向と一遍は、
似た時期に相次いで亡くなっていますが、
(記録・伝承が正しければ2年違いです)
その直後、
あるいはひょっとすると彼らの生前から、
その信者らは、
一般の目からは、「同じ集団である」と、
見られていたのかもしれません。
その後、江戸時代になると、
両者への同一視は、さらに決定的となりました。
幕府の政策によって、
一向の宗派は、一遍の宗派と統合させられてしまうのです。
否、統合ではなく、文字通りの吸収合併です。
一向宗の寺々は、
一遍直系の「時宗」の本山、
清浄光寺(しょうじょうこうじ)の管轄下に
置かれることとなるのです。
ちなみに清浄光寺は、
いまも鎌倉のお隣、藤沢市に健在です。
ご存知の方も多いでしょう。通称を「遊行寺」といいます。
一方、この幕府の措置に対し、
旧一向宗の人々は、
「私達と遊行寺さんのところとでは開祖が違うのに」
と、大いに不満を感じたようです。
彼らは独立を訴え始めます。
しかし、申し立てはなかなか認められず、
運動は明治に入ってからも続きます。
さらには大正、昭和に至っても・・・。
なぜかといえば、
当初の話し相手である江戸幕府こそ、
その間、
無くなってはいたものの、
旧一向宗のお寺が独立するとなれば、
多数の末寺を手放すことになる、本家・時宗側との話し合いが
その後も必要だったとのこと。
交渉は難航したようで、やがて昭和も戦中に入ってから、
やっと、
彼らの望みは叶えられることとなりました。
ですが、そのかたちは
本来求められていた「独立」というものではなく、
多分、経済上の問題など、
色々と事情も生じたのでしょう、
旧一向宗の寺々のうち、
時宗から出ることを希望するお寺は、
以降、
浄土宗に帰属することに。
なぜ、ここで「帰属」なのかといえば・・・
初めの方の記述を思い出してください。
然阿良忠のいた浄土宗こそが、
彼らの宗祖・一向が巣立った、出身母体であったからに
ほかなりません。
よって、
現在、一向を開山としながらも、
本山を遊行寺とする時宗の一寺院であることを
名乗る向福寺は、
このとき浄土宗には帰らず、時宗に残ったお寺のひとつ・・・
と、いうことになるようです。
向福寺のつつましげな境内
(写真:宮 栄多郎)
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