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賃貸住宅オーナーさんのための「節税」 その基本知識
2012年03月26日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
この3月、当ブログでは、
いつもの月~金曜日・日替わりの記事をお休みし、
1ヶ月間にわたって、
「賃貸経営ハウツー(特別記事)」をお届けしています。
多くのオーナーさんにとって、気になる「納税」。
大切な国民の義務ですが、
必要以上の支払いによって、納税の基盤となる賃貸経営や、
オーナーさんの生活そのものが圧迫を受けてしまっては、
本末転倒。
基本的な知識を備えた上で、
ぜひ、適切・適法な節税につとめてください。
知っておきたいポイントを以下に挙げてみました。
■節税の基本は地道な「経費の積み上げ」です
賃貸経営にはさまざまな経費が伴います。
これら「経費」をしっかりと把握し、
正しくその額を積み上げる・・・。
これが節税の基本です。
かといって、
どんな支払いでも経費にできるというわけではありません。
「賃貸経営をしているからこそかかった費用」
であることを
合理的に説明できなければなりません。
また、経費の中には、
事業用と私用、両方を目的とするものも生じますが、
これらについては、
合理的な基準を設定した上で「按分」します。
自宅併用の賃貸物件の場合であれば、
賃貸部分と自宅部分、
それぞれの床面積が全体に占める割合をもって、
全体にかかる費用を按分するなどします。
■情報収集にかかった費用も!
書籍、新聞、雑誌・・・
それが賃貸経営に関する情報を集めるために
購入されたものであるならば、
全額、経費とすることができます。
さらに、インターネットも同様。
回線使用料などを経費化できます。
ただし、インターネットの場合、
「事業用だけに使う」ということはあまり無いはず。
その場合は、
やはり、さきほど述べた「按分」です。
たとえば、事業用、私用、
各々の使用頻度で按分した額のうち事業用の分を
経費として計上します。
なお、パソコンやソフトウェアの購入費も同様、
事業専用でない場合は按分の上、経費化が可能ですが、
一括計上できるのは一式10万円未満まで。
それ以上であれば、減価償却の対象となります。
なお、青色申告者の場合、一式30万円未満ならば、
年間合計300万円まで、
経費として一括計上が認められます。
■車検費用も計上できる!交通費
旅費、交通費、宿泊費、
これらについても、
賃貸経営に関わる部分を経費化できます。
たとえば、
管理会社や弁護士さん、税理士さんの事務所などへ
打ち合わせに出向くための費用、
遠方の賃貸物件を見に行くための費用など。
さらに、公共交通ではなく、
「自分の車を使っているよ」と、いう場合でも、
賃貸経営にかかわる部分を按分して経費化できます。
たとえば、
「賃貸経営のための車の使用が週に1回程度」・・・という場合、
ガソリン代や車検費用、自動車税、車両費などの
1週間分の1日、
すなわち「7分の1」を経費とするなどします。
なお、この場合、
自動車にかかわる経費はすべて同じ按分をもって
計上するようにしないと、
合理性を欠くことになってしまいますのでご注意を。
■メモを忘れず・・・!お付き合いの費用
交際・接待にかかわる飲食費などの費用については、
相手が賃借人であったり、
管理会社の人であったり、
すなわち、
「賃貸経営のためのお付き合い」である場合のみ、
経費として計上できます。
どんな目的で、誰と会ったのか・・・
あとから曖昧になることなく、
正しい説明ができるよう、
その都度、領収書の裏などに
メモをとっておくとよいでしょう。
■修繕などの工事費。計上方法にご注意!
こちらは少し込み入ったお話です。
税理士さんなどと相談される際の予備知識として、
おさえておかれるのがよいでしょう。
賃貸住宅を修繕する際などの工事費は、
その内容などによって、
計上方法が異なってきます。
たとえば、
雨漏りの修理、破損したクロスの修復など・・・
これらは物件の通常の維持管理、原状回復に要する費用として、
「修繕費」にあたり、
かかった額は全額、その年の経費として計上できます。
また、修理・改修のための支出額が一式20万円以下の場合も、
やはり「修繕費」として、
経費に一括計上することができます。
一方、
建物や設備の価値を高めたり、新たな価値を付加したり、
使用可能期間(耐用年数)が延長されたりする場合は、
修繕費ではなく、
「資本的支出」であるとみなされます。
モルタル塗りだった建物の外壁をタイル貼りにしたり、
畳の部屋をフローリングに替えたりといった工事が
これに当たりますが、
この場合、
経費として一括計上することは認められず、
「減価償却」をしなければなりません。
減価償却・・・つまりは、
建物、設備、備品など、長期間使用する固定資産の取得金額を
定められた耐用年数にわたって分割し、
経費としていく手続きを採ることとなるわけです。
大規模修繕を行なう際などは、
先ほど述べた「修繕費」にあたる工事と、
減価償却が必要な「資本的支出」とみなされる工事との混在が、
たびたび起こります。
この場合、
工事の項目ひとつひとつにつき、どちらになるのか、
判定が必要ですが、
その基準はとても微妙です。
税理士などの専門家に相談する必要が
生じることとなるでしょう。
また、同じ資本的支出に該当するものでも、
その工事の内容や導入する設備によって、
耐用年数が異なってきます。
ところがこれを一括計上すると、
「建物における最長50年(事務所用鉄筋コンクリート造ほか)」の
耐用年数をもって、
減価償却せざるを得なくなります。
そこで、一括計上は行なわず、
たとえば電気設備=15年、エレベーター=17年と、
別けて償却をしていきます。
その方が経費化が早まることも、
知っておきたいポイントのひとつです。
なお、減価償却には、
定額法と定率法の2種類があります。
定額法は、
金額を耐用年数で割った額を毎年償却するやり方です。
一方、定率法は、
毎年同じ率で減価償却費を計算します。
建物には定額法を適用しますが、
付属設備については、いずれかを選択することができます。
ちなみにどちらの方法によっても、
計上される経費の総額は変わりませんが、
定率法の方が、
より早期の節税効果を得られることを知っておきましょう。
ただし、この定率法を選択するには、
あらかじめ税務署へ届け出をしておかなければなりません。
管理会社の選び方(3) 「安心」、「信頼」できる真面目な会社を選ぶ
2012年03月23日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
この3月、当ブログでは、
いつもの月~金曜日・日替わりの記事をお休みし、
1ヶ月間にわたって、
「賃貸経営ハウツー(特別記事)」をお届けしています。
オーナーさんにとって、多くの場合、
「長い付き合い」となる管理会社。
「提案力」や「客付け力」といった、
いわゆるアクティブなパワーももちろん大切ですが、
経営の安定性や、
契約に関する誠実な態度等々、
「安心」、「信頼」のできる相手であることも欠かせません。
オーナーさんがこれから選ぼうとされている
管理会社は、
これらをしっかりと備えた相手でしょうか?
確認しておきたい点を以下に挙げてみました。
■健全経営の会社ですか?
1.安定した会社ですか?
会社の大きさ、管理戸数といった経営の規模や知名度は、
もちろん一概には言い切れませんが、
その会社の安定度と、ある程度比例します。
ただし、そういった大きな管理会社が
「どのオーナーさんにとっても必ずベスト」とは
限りません。熟慮が必要なところです。
2.財務諸表を見せてもらいましょう!
「過去3年分の財務諸表を見せてほしい」と、
求めてみましょう。
見せてくれない会社、出し渋る会社には、
それなりの理由があると見たほうがよいでしょう。
決算書の見方がわからない場合は、
税理士さんなどの専門家にご相談を。
■真面目な会社ですか?
1.インターネットの活用も!
インターネットで、その会社の評判やクチコミを調べます。
ただしネット上の匿名情報などは、
もちろん、100%信用できるというものではありません。
判断はあくまで自己責任で。
「これは信頼できそう」と感じられる情報の中に、
オーナーさんへの支払遅延が一度でもある場合は、
要注意!です。
2.会社の体質は社員個人にも反映!
社員が礼儀正しく誠実。よく勉強している・・・。
そんな会社の場合、パートナーとしての期待度も大。
営業担当者はじめ、各社員のマナー、勉強の度合い、
なにより、
つねに顧客であるオーナーさんの立場に立って
考えることができているかどうか?
これらは要チェックです。
3.経営者に会って話を聞いてみる!
営業担当者だけでなく、管理会社の社長に会って、
人柄やその経営理念を確かめる・・・!
人生経験豊富なオーナーさんにとっては、
これも有力な手段でしょう。
■信頼できる契約内容になっていますか?
1.原状回復や修繕・リフォームの料金も要確認!
管理費などが割安であっても、
一方で、
原状回復や修繕・リフォームを頼むことになった場合、
そちらはかなりの「割高設定」とされていることが・・・!
会社の体質を推し量るためのよい材料となるでしょう。
しっかりと確認を。
2.え!「違約金」が存在・・・その内容は?
オーナーさんの意志で解約をしようとする場合、
「違約金」を支払わなければならない旨、
契約に定めている会社もあります。
発生の条件は?その額は?
しっかりと確認してください。
内容によっては、これも会社の体質を推し量る
ひとつの判断材料となることでしょう。
■通常の管理契約物件に「冷たい」会社ではないですか?
管理会社の業態によっては、
通常の管理契約
(物件の維持管理および入居者対応、入居者募集、
賃料の集金等を任せ、物件の借り上げはしてもらわない)
を結ぶオーナーさんにとっては、
不利な事業の方針が採られているかもしれません。
それは、
・自社所有の賃貸物件
さらには、
・借り上げ(サブリース)している物件
をその会社が多く抱えている場合。
なぜならば、
自社所有物件・・・
物件が生み出す収益はまさに満額が「自社」のもの。
当然、「最優先で客付けしたい」ということに。
借り上げ(サブリース)物件・・・
入居者がいようといまいと、不動産会社は
自らが借主としてオーナーに賃料を支払う約束。
空室が長引けば収支が成り立たなくなるため、
当然、優先して客付けしたい。
そんな事情があるため、
通常の管理契約を結んでいる物件は、
たとえば、広告展開するにおいて・・・
来店客へ紹介するときの優先度において・・・
どうしても、
これら「優先したい物件」のあと回しとなりがちです。
ただし、もちろんのこと、
自社の業態がどうであろうと、
将来のことなども見据えて、どんなお客さんでも、
公平に、しっかりと大事にする・・・!
そんな良心的な管理会社に出会えたならば、
それに越したことはありません。
■「近い」ことも安心の要素です
管理会社選びでは、複数の良いパートナー候補に出会い、
選択に迷ったら、
「ご自身の物件のより近くに店舗をもつ会社を選ぶ」
のも、よい選択肢です。
その理由は、
管理の面、入居者募集の面、さまざまな場面で、
管理会社の目が物件に行き届きやすいから。
相手が「近い」ことも、
オーナーさんにとっての大きな「安心」のひとつです。
管理会社の選び方(2) 「提案力」、「客付け力」のある会社を選ぶ
2012年03月22日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
この3月、当ブログでは、
いつもの月~金曜日・日替わりの記事をお休みし、
1ヶ月間にわたって、
「賃貸経営ハウツー(特別記事)」をお届けしています。
現在の賃貸住宅市場は、
入居希望者が厳しく物件を選別する「借り手市場」です。
こうした環境の中、
頼りがいあるパートナーとして、
オーナーさんに利益と安心をもたらしてくれる管理会社には、
二つの大切な「力」が、必ず備わっているはずです。
そのひとつは、「提案力」。
・・・賃貸経営の成功のため、オーナーさんへ提案をしてくれる力。
もうひとつは、「客付け力」。
・・・文字どおり、お客様=入居者を獲得してくれる力です。
管理会社次第で、
短期的にも、長期的にも、
オーナーさんの収益に大きな差が出る時代です。
これからオーナーさんが選ぼうとされている
管理会社は、
これらの「力」をしっかりと備えているでしょうか?
確認しておきたい点を以下に挙げてみました。
■その管理会社に「提案力」はありますか?
1.比べてみると判ります!
たとえば、
「三つの管理会社がパートナー候補に挙がっている。
どこにしたらよいか・・・」
と、悩んでいらっしゃるオーナーさんはその三社に。
「管理会社を替えようかな・・・」
と、現在お考えになっているオーナーさんは、
今の契約先と、次のパートナー候補となる会社の両方に、
「ご自身の物件にいま必要な空室対策案」や、
「将来必要となりそうな対策案」
さらには、「リフォーム案」なども求め、
それらを比較してみてください。
返ってきた提案の内容、充実度、具体性などから、
提案力のある会社かどうかが掴めてくることでしょう。
2.マーケットを知らない会社では、提案もできません
ご自身の物件が建つ地域の市況や相場、
入居者ニーズなどについて、
管理会社へ情報提供を求めてみます。
どれくらい充実した答えが返ってくるでしょうか?
根拠の明確な、力強い分析になっていますか?
地域のことや、入居者の心をよく知らない管理会社は
頼りになりません。
将来、空室対策を相談しても、
「家賃を下げればいいんです」
の一点張りとなってしまうでしょう。
■その管理会社に「客付け力」はありますか?
(管理会社、もしくはその会社の管理物件の
入居者募集を担当している関連不動産会社の
「客付け力」を確かめます)
1.インターネットに強いことは基本です
有名ポータルサイトへきちんと広告を掲出しているか?
自社のサイトの魅力、見やすさはどうか?
これらは基本のチェックポイントです。
広告内容ではとりわけ、写真を沢山掲載し、
入居希望者へ物件それぞれの魅力や特徴を
しっかりと伝えているか?を確認します。
さらに細かいことですが、
写真は広角レンズで撮られていることが基本。
もちろん、
物件のイメージを下げるような暗い写真であったり、
画質の劣った写真であったりしてはいけません。
オーナーさんの物件の情報をより丁寧に、魅力的に
入居希望者へ伝えてくれる会社かどうか、
このあたりにも垣間見ることができます。
2.「流通図面」も忘れずにチェック!
不動産会社の店舗に掲げられたり、
入居希望者がそれらを訪れた際、
物件資料として見てもらう「流通図面」。
「募集図面」、「ファクトシート」、「マイソク」などとも呼ばれる
「チラシ」です。
これが入居希望者の心を動かすうえで、
いま、とても重要なものとなっています。
「インターネットを見て物件を絞り込み、
不動産会社の店舗を訪問した入居希望者が、
別の物件の『流通図面』を見せられ、希望を変更・・・!」
そんなケースが意外に多いからです。
そこでいま、熱心な管理会社は、
この流通図面の充実のため、大変な力をそそいでいます。
易しい言葉による詳しい案内はもちろんのこと、
インパクトのある「全面カラー」、「カラー写真入り」も一般的に。
その写真も、物件の内観、外観、設備等だけでなく、
周辺環境や、物件からの眺望まで
網羅するものになるなどしています。
そんな充実した流通図面をつくって、入居希望者へ、
物件の魅力をしっかりと伝えてくれる会社なのか?
こちらもぜひ、チェックしておきたいところです。
3.入居希望者を歓迎していますか?
物件現場での努力も要チェック!
物件の内外をきれいに保つことはもちろん、
「スリッパを用意する」
「設備の機能を説明するPOP(説明板)を置く」
等々、
内見者を歓迎する姿勢にあふれているかどうかを
見極めてください。
4.雰囲気の良いお店ですか?
入居希望者が訪れる店舗窓口へ、
オーナーさんも訪れてみます。
この際、できれば見知らぬ訪問者として、
門をたたいてみるのがいいでしょう。
なぜなら、
その際の接客態度や、店内の雰囲気こそ、
入居希望者が味わうものだからです。
接客態度や雰囲気を見れば、
「客付け力」をある程度察することもできるでしょう。
5.ずばり聞いてみよう!
店舗の数、展開状況、
どんな「客付け力」が自慢の会社か?
ずばり、「おたくの管理物件の平均入居率は?」
遠慮なく尋ねてみるべきです。
ちなみにこの際、
一時的な数字や、成績の良い物件の数字のみではなく、
すべての管理物件における一定期間の成績を尋ねたい旨、
はっきりと申し示すのがよいでしょう。
これに対して、
すぐに答えが返ってこない・・・という場合、
それは、
「入居率を上げることへの意識が低い」か、
「入居率自体が低いため答えにくい」のか、
どちらかと見なすのが無難。
この時点で、その会社は、
パートナー候補から外してしまうことを検討すべきでしょう。
ちなみに、参考例として、
現在、首都圏では入居率90%以上であれば合格ライン。
優秀な管理会社で入居率95%以上・・・
と、いったところです。
また、提携する法人から転勤者の部屋探しを
任されているなど、
表からは見えない特別な強みを持っている会社も、
中にはあります。
ずばり「聞いてみる」ことには、メリットが盛りだくさんです。
管理会社の選び方(1) 物件管理の「基本力」を備えた会社を選ぶ
2012年03月21日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
この3月、当ブログでは、
いつもの月~金曜日・日替わりの記事をお休みし、
1ヶ月間にわたって、
「賃貸経営ハウツー(特別記事)」をお届けしています。
「私の物件、空室が増えていくばかり・・・しかも埋まらない!」
悲鳴を上げるオーナーさんの声です。
聞けば、
物件管理を管理会社に委託されているとのこと。
そこで、
「最近、ご自身で物件をご覧になっていますか?」
と、お尋ねしてみると、
「いえ。管理会社にすべてを任せているので・・・」
いやな予感がしました・・・が、間もなく的中です。
現地を訪ねてみると、
物件は無残に荒れ放題。
・敷地にはびこる大量の雑草
・建物の周囲にはゴミが散乱
・解放廊下にも落ち葉が溜まりっぱなし
これでは入居者に次々と出て行かれ、
しかもそのあと、「空室が埋まらない」・・・は、
当然のことでしょう。
管理会社が仕事をサボっていたのです。
その証拠に、
お怒りのオーナーさんがその管理会社との契約を
早速解消、
真面目に仕事をする別の会社に
パートナーを替えたところ・・・
空室は埋まり始め、間もなく経営は順調に・・・!
これは実際にあった事例です。
賃貸住宅市場は、目下、
入居希望者が厳しく物件を選別する「借り手市場」です。
「退去者が多い。空室が埋まらない・・・」
と、悩んでいたところ、
「なんと、原因は管理会社だった・・・!」
そんなことが起こらないよう、
オーナーさんは、相手をしっかりと見極めた上で、
慎重に、
管理会社という大事なパートナーを選んでください。
管理会社次第で、オーナーさんの収益に
大きな差が出る時代です。
オーナーさんがこれから選ばれようとしている
管理会社に、
現代の賃貸住宅管理に必要な「基本的な力」は、
ちゃんと備わっているでしょうか?
確認しておきたい点を以下に挙げてみました。
■当たり前の仕事をする会社ですか?
1.物件は汚れていませんか?
その会社が管理している物件を実際に見て、
確かめてみましょう。
ゴミ置き場、駐輪場、共用部分などの清掃状況は?
美観はきちんと保たれている?
できれば、現在住んでいる入居者に、
「管理会社の仕事ぶりはどうですか?」と、
尋ねてみたいところです。
2.頼りになる管理体制は布かれていますか?
たとえば入居者にとっては本当に一大事な、
「設備の故障」。
24時間、しっかりとサポートしてくれるコールセンターは
準備されていますか?
対応マニュアルの整備状況、内容の充実度なども、
ぜひ、オーナーさんご自身の目で確かめておきましょう。
トラブルの際の対応が遅かったり、
手際が悪く、さっぱり頼りにならなかったり・・・では、
退去者は確実に増えてしまいます。
また、
設備などについては、故障対応だけでなく、
トラブルの予防につとめることも大事な「管理」の仕事。
点検体制はどう布かれているか?
オーナーへの結果報告はどういうかたちで上ってくるのか?
これらも尋ねておきたいポイントです。
業務フローなどが明記されたマニュアルの有無を確かめ、
あればその中身を確認、精査してください。
3.「適正価格」かどうか?の見極めを!
「ぜひ当社に管理を委託ください!」
と、示された見積り書。
「ほかの会社よりも大幅に安い・・・!」
と、驚かれたときは、特にご注意ください。
安さがそのまま仕事に反映されてしまう場合が
少なくありません。
「安い」よりも大切なのは「適正」であること。
安い見積りを見ても浮かれず、
「なぜおたくはこんなに安い金額を出せるのか?」
その理由と、業務の具体的な内容を
しっかりと確かめましょう。
■オーナーさんを守ってくれる会社ですか?
1.入居審査は必要以上に甘くないですか?
入居審査の基準と具体的な審査方法を
教えてもらいましょう。
マニュアルがあれば、もちろん内容を確認します。
それらが甘い場合、空室を埋めやすくはなりますが、
反面、いわゆる不良入居者が入ってしまうことなどにより、
「滞納が発生する」
「物件が汚される・荒れる」
と、いった不安も増加します。
2.トラブルへの備えは出来ていますか?
たとえば滞納発生時、どう動いてくれるのか?
不良入居者の行動にはどう対策をとるのか?
トラブルへの具体的な対応方法について確かめてください。
しっかりとした会社ならば、
明文化されたマニュアルも整備されているはずです。
逆に、「トラブル?起こった時に対応を考えますよ」とばかりに、
マニュアルが定められていなかったり、
あっても内容に乏しいものであったりする場合は、
大いに要注意です。
また、問題が発生してからの対応だけでなく、
予防体制がきちんと布かれているかどうかも、
確かめておきたいポイントです。
ほかの入居者や近隣住人に迷惑をかけないための
「生活ルール」の制定、
それらが契約前に、しっかりと入居者へ伝えられる
仕組みになっているかなど、
具体的な資料も求めたうえで、
確認をしておきたいところです
3.家賃保証会社を利用できますか?
厳しい入居審査よりもさらに心強いのが、
家賃保証会社の利用です。
滞納発生の際、頼りになるのはもちろんのこと、
過去に悪質な問題を起こした不良入居者を
事前に確認・排除できる、
すぐれたネットワークを備えたところもあります。
管理会社を通じて、こうした会社のサービスを
利用できるかどうか、
利用できるとすれば、その契約内容は適切か、
しっかりと確かめましょう。
■退去・空室を増やさないための当たり前の努力をしていますか?
1.物件はきれい?管理は適切?
上段、「物件は汚れていませんか?」と、同様です。
いつもきれいな物件・・・
頼りになる管理体制・・・
入居者が快適に、安心な生活ができるよう、
つねに努力している会社かどうかを見極めましょう。
2.入居者の意見を聞いている会社ですか?
退去者へのアンケートを実施、
退去の理由や物件管理に関する意見をすすんで尋ね、
以降の改善に反映させる・・・。
そんな努力が、いまは多くの管理会社で、
当たり前のこととなってきています。
また、退去者だけでなく、
入居中の方からもアンケートをとり、
改善点をいち早く見つけて、退去の防止につなげようとする。
そんな進んだ会社も現れています。
借り上げ(サブリース)で成功するために(2) 気楽さと引き換えのリスクを知る!
2012年03月20日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
この3月、当ブログでは、
いつもの月~金曜日・日替わりの記事をお休みし、
1ヶ月間にわたって、
「賃貸経営ハウツー(特別記事)」をお届けしています。
安定した賃貸経営の手段として、
利用を選択するオーナーさんが増えているといわれる
「借り上げ(サブリース)」。
賃貸経営にかかわる様々な仕事や気苦労から
オーナーさんを解放してくれる、
大変便利なサービスです。
ですが一方で、
多くの事例ではないにしても、
「この契約を結んで後悔している・・・」
と、するオーナーさんが、
少なからずいらっしゃることも事実なのです。
借り上げ(サブリース)に生じている問題点やリスクについて、
主にオーナーさんの想定外のものとなりやすい「不利益」を中心に、
以下に挙げてみましょう。
■これが前提!収入は減ります
一般的に、借り上げ(サブリース)契約では、
オーナーさんの手に渡る収入は、
周辺相場などから査定される査定賃料の
85~90%程度に設定されます。
残りの10~15%は、手数料として、
管理会社に支払われるかたちです。
一方、借り上げ(サブリース)契約ではない、
通常の管理契約の場合、手数料は賃料の5%程度です。
さらに、
自主管理であれば、こうした費用はもちろんゼロに。
賃貸経営に自信のある
プロフェッショナルなオーナーさんの多くが
借り上げ(サブリース)を選ばない理由・・・
主に、この点にあるといっていいでしょう。
また、自主管理であれば通常はオーナーさんの収入となる
礼金・更新料。
借り上げ(サブリース)の場合、
これらはいずれも管理会社のもの。
オーナーさんの手には渡りません。
■査定賃料・・・そもそも安い場合も!
上記に述べた、
「周辺相場等から査定される査定賃料」。
この金額は、
「確実に入居者を獲得できる・・・!」
そう、管理会社が判断したものです。
そのため、
実際の相場よりは安目の水準に収まるのが普通。
「安すぎるのでは?」と、いったケースも
中にはあるわけです。
「手数料率が低い!良心的な会社だ」
と、思っても、
もともとの査定賃料が相場とかけ離れて安ければ、
オーナーさんにとって嬉しいこととはいえません。
オーナーさんは、
ご自身の物件が本来稼ぐことのできる収益よりも、
大幅に少ない額しか、
手にせざるをえないこととなるでしょう。
相手の言いなりになって余計な損を被ったりしないよう、
オーナーさんご自身も、
物件の強みや周辺相場について、
しっかりと把握しておくことが大切です。
■ずさんな管理で、資産価値が低下!
一部の残念な管理会社は、
入居者が呆れて出て行ったり、
空室が埋まらなくなったりしない、
ギリギリ・・・の程度にまで、
物件の維持管理の水準を落とすといったことを
平気で行なうようです。
これは、
「ウチが一括借り上げしている期間中の
最低の維持管理だけを考えておけばいい」
という、
オーナーさんにとってははなはだ迷惑なスタンス。
こうしたずさんな管理によって物件が荒れ、
資産価値を下げられた上に、
「契約期間の10年が経ったのでサヨウナラ!
あとはお一人で頑張ってくださいね」
そんな憂き目に遭うオーナーさんが、皆無ではありません。
そのあと、オーナーさんは、
物件をきれいによみがえらせるため、
想定外の出費に苦しめられるなどします。
■不良入居者を集めて、あとはお任せ?
上記と似た事例です。
契約期間の満了が近いことを見込むなどした管理会社が、
入居審査をずさんに行ない、
不良入居者でもかまわずに部屋を貸与。
これを受け継いだオーナーさんが、
賃料の回収や苦情対応など、
大変な苦労を背負い込まされるといったケースが
やはり、皆無ではありません。
■そもそも高い買い物だった!
「あなたの土地に賃貸住宅を建てませんか?
当社(または関連会社)が建てて、当社が管理しましょう」
そんな提案から始まることが多い、
借り上げ(サブリース)の契約話。
そこで相場よりも高額な一括借り上げ賃料を提示され、
「心配していたのとは違う。良心的だ!」
と、喜んでいたところ、
「実は建築価格の方が、相場よりも大幅に高かった・・・!」
そんな事例が少なくありません。
また、
「査定賃料は相場以上、建築価格も相場並みだ」
と、安心していたところ、
「やられた・・・!
なんと建物自体がかなりの安物仕様でした・・・」
そんなショッキングな事例も中には見られます。
しかもこの場合、
なにしろ「安物」ですから、建物の老朽化、
設備や仕様の陳腐化も急速に進行。
そのため、
「入居者が決まらない、として、契約更新時には、
借り上げ賃料の大幅値下げを迫られるはめに・・・」
こうした、
まさに「悪夢」をご経験されているオーナーさんも、
気の毒ですがいらっしゃるようです。
■管理会社の倒産リスクも忘れずに!
ますます厳しさを増している、賃貸経営を取り巻く環境。
当然、借り上げ(サブリース)を行なう会社も、
そんな環境とたたかっています。
もしも、たたかいに破れ、
管理会社が倒産したら・・・。
もちろんのこと、
オーナーさんへの一括借り上げ賃料の支払いは
ピタリと止まってしまいます。
さらには、
管理会社の手元にあるはずのオーナーさんの財産、
すなわち集金済みの賃料や敷金なども、
きちんとした保全措置がとられていなければ、
まるごと蒸発・・・!してしまう場合が少なくないでしょう。
オーナーさんの大切な資産を預けるパートナーです。
管理会社の経営状況、財務体質については、
契約前に、
しっかりと入念なチェックを。
「借り上げ賃料が高いから」、「借り上げ期間が長いから」
と、いった理由だけで判断、契約するのは、
絶対に禁物です。
以上、いかがでしたでしょうか。
なお、ぜひ申し添えておきたいこととして、
「借り上げ(サブリース)など選ばなければよかった」
と、オーナーさんに後悔をさせるような管理会社は、
数ある管理会社の中のほんの一部です。
オーナーさんに親身な、真面目な会社に比べ、
その数が大変少ないことは、もちろん言うまでもありません。
良心的なすばらしい会社が、多数、
借り上げ(サブリース)を事業として展開しています。
その上で、
オーナーとしての当事者意識を失うことなく、
・良心的な会社を見極める
・仕事の「丸投げ」に安住しない
・管理会社としっかりコミュニケーションをとる
これらは、
借り上げ(サブリース)による賃貸経営成功をめざす
オーナーさんにとっての
基本的な心構えといえるでしょう。