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震災から立ち上がった先人の夢 「復興小学校」を知っていますか
2011年06月16日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
木曜日は「雑学いろいろコラム」です。
「復興小学校」をご存知でしょうか。
東京の大切な文化財のひとつといっていいでしょう。
実際に、現在、
都が選定する「歴史的建造物」とされているものも、
いくつか存在しています。
もっともよく知られているのは、
有楽町駅近く、
銀座の一角にきれいなアーチ型の窓を並べる
「泰明小学校」(1929年建設)でしょうか。
また、廃校となったものの、
地域の人々などの声により公共施設としてよみがえっている
日本橋小伝馬町の「旧十思小学校」(1928)
「ドイツ表現主義」と呼ばれる特徴的なデザインが
見る人に忘れがたい印象を与える
「九段小学校」(1926)
など。
ほかにもいくつか、建物が都内に残っています。
「復興」とは、何からの復興を指して
言っているのでしょうか。
答えは関東大震災です。
関東大震災後の復興事業の中で、
これらの小学校は、
さまざまな都市計画とともにその規格が整えられ、
誕生しました。
その規格とは、
・地震と火災に強い鉄筋コンクリート造
・水洗便所の設置
・暖房はスチームで・・・
など。
また、科学の時代の訪れを反映してか、
「理科室」を設ける、といったものも含まれていたそうです。
さらに、
校舎の脇にはかならず小さな公園をつくります。
そこを
子供の遊び場、
災害時の地域の避難所、などとすることをねらいました。
有楽町駅から「マリオン」を抜け、
晴海通りを挟んだそのすぐ向かい側、
泰明小学校脇に数寄屋橋公園があります。
まさに、
この「復興小学校付属の小公園」のひとつです。
帝都復興院の要望額から政府案へ、
政府案から議会決議へ・・・、
段階を経るごとに削られていく復興予算の中、
関係者がもっとも当初計画の実現にこだわったのが、
復興小学校と、
それに隣接する公園の整備だったといわれています。
泰明小学校の構造を調べると、
当時の人々が安全対策にどれほど腐心したかが
はっきりとわかるほどに、
鉄骨や鉄筋の使用率が高いのだそうです。
東京の復興にかけた先人の夢が、
復興小学校には結実しています。
集合住宅のもうひとつの形「コーポラティブハウス」はホントに良いの? その3
2011年06月09日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
木曜日は「雑学いろいろコラム」です。
先週まで、二度にわたって、
「コーポラティブハウス」について、
お話ししてきました。
今回はこの話題の最終回です。
以下は、
ある団体が説明するコーポラティブハウスのメリットです。
1.入居時までには皆が顔見知り。良好なコミュニティができる
2.各人の希望に合った自由な設計
3.広告費などの経費がかからない実費での建設
ご覧のとおり、
意図してかどうか、
まず1に、コミュニティの醸成が挙げられています。
しかし、過去をさかのぼると、
コーポラティブハウスには、
「脱線例」といえるようなものもありました。
3のメリットがやや曲がったかたちでアピールされ、
注目されていたことがあったのです。
一部のコーディネーターが、
「コーポラティブは一般の分譲マンションよりも2~3割も安い」
と、宣伝したり、
それについ誘われてしまった住宅購入希望者も
いたりしたのです。
しかし、これは事実とは違います。
「一般分譲に比べてかなりの程度許される設計の自由」
「広告経費などがかかっていない実費での建設事業」
こうしたことによる結果、
「安上がりだったな」となるか、「高くついてしまった」となるか、
それは突き詰めれば、
あくまで購入者個々が持っている価値観に
ゆだねなければならないことです。
いわば「オーダーメイド」であるコーポラティブハウスと、
いわば「既製品」である一般分譲とでは、
商品の価値をはかるべき尺度自体が違っていることを
まず理解しなければなりません。
但し、もちろん多くの人が、
「似た間取り・設備の一般分譲と比べておおむねどうか・・・」
という、ざっとした尺度を持っていることも
また事実でしょう。
その場合で言えば、
過去、旧建設省が明らかにしている、
「従来型の大量供給方式と比べ必ずしも取得費用が
安いとはいえない。場合によっては
かえってコストアップとなるおそれもある」(要約)
と、いう見解を一応の心構えとしておくことが、
こんにちも妥当といえるでしょう。
そこで、
コミュニティの話です。
結局、以上のようなこともあって、
コーポラティブハウス=安上がりという考え方は、
次第に払拭されていったようです。
代わって、
良好なコミュニティづくりの手段としてのコーポラティブハウスが、
そのいくつかの事例とともに、
注目されるようになりました。
なにしろ、
コーポラティブハウスでは、基本として、
「隣人の顔を見たことがない」
「どんな人なのか何をしている人なのか、まったくわからない」
と、いったことが起こりえないのです。
その理由はもちろん、
前回記事までにお話ししたような成立過程が、
コーポラティブハウスには存在するからです。
逆に、
「おとなりさんに調味料を借りる・・・が日常に起こるような
濃密な近隣関係を楽しめる人でなければ向きません。
私はちょっと後悔しています・・・」
そんな声を挙げる人も中にはいるようですし、
またさらに逆に、
「入居後は、マイホーム獲得という目的を達成したためか、
周りとの付き合いをなるべく避ける人もいて、
さびしいかぎり・・・」
そんな例も、中には少なからずあるようです。
さて以上、
三週にわたってコーポラティブハウスのお話しをしてきました。
なお、
コーポラティブハウスは、もともと欧米で盛んなもので、
日本でこれが始まったのは1970年代とされています。
その後は地道ながら、各地に根付いています。
集合住宅のもうひとつの形「コーポラティブハウス」はホントに良いの? その2
2011年06月02日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
木曜日は「雑学いろいろコラム」です。
今週も先週にひきつづき、
「集合住宅でのオーダーメイド」、
コーポラティブハウスのお話です。
住宅の購入を希望する人が集まって、
建設組合を結成し、
まず皆で話し合って、建物の設計内容を取り決める・・・
土地や建設会社を選び、工事を発注する・・・
居住者それぞれの好みや希望を反映した
「集合住宅」
が、実現する・・・。
夢のある話であることは間違いありませんが、
誰もがこう考えるはずです。
「話し合いはうまくいくのだろうか?」
家は、
多くの人にとって、一生に一度の大きな買い物です。
誰もがそれぞれの希望を最大限に実現したいと思い、
これに臨みます。
そんな人々が共同で一個の建物に夢を結実させようと
するわけですから、
当然、そこにはするどい利害対立も
起こりうるわけです。
それだけではありません。
ほかにも不安は湧いてきます。
たとえばすぐに頭に浮かぶのは、資金の問題でしょう。
土地取得のための費用、建設費用といった
大きな資金を
「家を建てたい」人が集まっただけの任意の団体にすぎない
建設組合がスムースに貸してもらえるのでしょうか。
また、
組合の中に、不動産や建設関連等々、
各種の法令規則に詳しい人がいない場合、
あるいはたとえそういう人がいたにしても、
一個の集合住宅を
プロの組織でもない一般の人が集まって建てようとすることの
困難さというのは、
やはり並大抵ではありません。
そこで登場するのが
「コーディネーター」という存在です。
組合メンバー相互の意見調整、
合意形成はもとより、
建設会社、金融機関、土地所有者など、
関係者皆が円滑に事業にかかわり、作業を進められるよう、
このコーディネーターが立ち回るのです。
それだけでなく、
コーディネーターの多くは、
実は事業に先んじて、
土地の選定、ある程度までの事業計画の立案を行います。
さらには組合メンバー候補(将来の入居者候補)の募集も
行います。
いわば、
コーディネーターの「お膳立て」の上で、
事業が始まり、
進められていくかたちなのですが、
現在、日本で行われているコーポラティブハウス建設事業の
多くは、
本来の「組合ありき」とはちょっと違い、
組合結成以前の早期の段階からコーディネーターが活躍する、
コーディネーター主導型プロジェクトによるものだと
いわれています。
ともあれ、
自主的に生まれたにせよ、
コーディネーターによる魅力的な構想に賛同するかたちで
人々が集まったにせよ、
「そこに一緒に建物を建てて住みたい」
と、いう人々が集まって、
組合が結成されるわけです。
結成に向かって多くの話し合いが行われ、
結成したあとにも多くの話し合いが重ねられ、
大抵は、
いつしかメンバー全員、互いにすっかり、
気心知れあう仲と、なってしまうのだそうです。
実は、
コーポラティブハウスの魅力、
それは何よりも、この点にあるのだといわれています。
「お仕着せではない自由設計といっても、
そこはあくまで集合住宅。構造上の限界があった」
「一般分譲よりもお得な買い物ができそうだと思ったが、
結局そうはならなかった」
コーポラティブハウスを手にした人達からは、
そんな言葉もよく聞かれるのですが、
一方で、
「長い共同作業の中、良好なコミュニティが
形成されたことが何よりの財産」
との声も、多くの人から聞かれます。
逆に言えば、
良好なコミュニティづくりが上手くできなければ、
そのプロジェクトは失敗。
また、そこにうまく導けなかったコーディネーターは
力量不足。
コーポラティブハウスの評価については、
そんな基準を第一のものと考えても
いいのかもしれません。
お話はさらに来週に続きます。
集合住宅のもうひとつの形「コーポラティブハウス」はホントに良いの? その1
2011年05月26日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
木曜日は「雑学いろいろコラム」です。
集合住宅、あるいは共同住宅といえば、
私達がイメージするものの多くは、
分譲マンション、
または賃貸マンション・アパートになるでしょう。
日本では、
鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造などによる
比較的大規模な集合住宅を「マンション」と呼び、
木造などによる小規模なものを「アパート」と呼ぶのが
長く慣習となっています。
ですがどちらにしても、
すでに誰かが設計し、出来上がっている部屋を
買って住むか、
借りて住むか、
いずれかが、その利用形態となっています。
いわゆる注文住宅のように、
居住者個々が注文主となって、自分の住みたい建物の規模、
間取り、
設備・仕様、
デザインなどを指定し、
その施工を建設会社に請負わせるといったかたちは、
基本として、
集合住宅には見られないものです。
ですが、
例外もあります。
「コーポラティブハウス」と呼ばれるものがそれです。
ひと言で簡単に説明すると、
マンション・アパート版の注文住宅といっていいでしょう。
マンションやアパートのような、
一個の集合住宅のかたちをしていながら、
コーポラティブハウスでは、
住人個々の好みや希望にもとづいた
それぞれの居住空間が実現されています。
既製品を買うのではなく、
いわば集合住宅でのオーダーメイドです。
なぜ、こんなことが実現されているのでしょうか。
そのカギは、
「組合による共同発注」
と、いう仕組みにあります。
「コーポラティブ」という言葉の意味は、
協同の~、組合による~、といったところとなりますが、
コーポラティブハウスでは、
住宅の購入を希望する人が集まって、
建設組合を結成し、
まず皆で話し合って、建物の設計内容を取り決めます。
それに基づいて、
建設会社を選び、施工作業を発注します。
居住者それぞれの好みや希望を反映した部屋・建物が、
「土地利用の効率が高い、堅固でコンパクトな集合住宅」
と、いうかたちで、
実現するというわけです。
(ほとんどの場合を言っています。ほかに連棟式住宅や、
中には「戸建て住宅団地」のかたちで、
コーポラティブハウスが実現する場合もあります)
いかがでしょうか。
夢がある話のようですが、
よくよく考えてみると・・・色々不安も湧いてきます。
そもそも、
「組合に集まったみんなが話し合って~」
と、いいますが、
上手くいくのでしょうか。
分譲とちがって、
広告費、営業コストなど、
事業者が費用をかけない分、
コストを抑えることができるような気もしますが・・・
いやいや。
「オーダーメイド」なだけに、
かえって割高な買い物になるような気もします。
お話は来週へ続けることといたしましょう。
博物館に懐かしの展示。団地生活が「歴史」へ仲間入り
2011年05月19日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
木曜日は「雑学いろいろコラム」です。
千葉県にある松戸市立博物館。
ここには面白い展示があります。
昭和30年代の団地生活。
その様子を詳しく再現し、展示しているのです。
モデルは同市内にある常盤平団地ですが、
中身はよく知られた、いわゆる旧公団仕様です。
観ると、この時代をご存知の誰もが、
「懐かしい」
と、感じるにちがいありません。
2DKの間取りの中、
当時の電気洗濯機、電気冷蔵庫、白黒テレビほか、
さまざまな家電、家具、
小物、日用品などが置かれています。
細部にまでこだわりのあふれる展示内容に、
見学者の評価もとても高いようです。
さらに、
同じ千葉県の佐倉市。
ここには国立歴史民俗博物館があります。
昨年新設されたという現代史を紹介する展示室の中に、
昭和37年に建設された東京・赤羽台団地の
ダイニングキッチンなどが再現されています。
思えば、
DK~ダイニングキッチンと呼ばれる生活空間と
そこでの生活様式、
それ自体が、
この時代に主に団地の中から生まれたものでした。
こうした団地生活の風景に代表されるような時代が、
少しづつ、
歴史の一部となっていく昨今です。